*

紙の本を買って最初にすること=本を開く

公開日: : 最終更新日:2013/09/26

1.紙の本を買って最初にすること=本を開く

私は、紙の本を買って最初にすることを決めています。本を開くことです。

買った本をまず開くというのは当たり前のように聞こえますが、大切なのは、本の開き方です。本には正しい開き方があって、最初に正しい開き方をすることで、物理的な本の耐久性に大きく違いが生じるそうです。私は、この本の開き方を、大学で教わりました。

以下、私が大学で教わった正しい本の開き方と、そのメリットをご説明します。

2.正しい本の開き方

正しい本の開き方は簡単です。要するに、背表紙を下に本を立て、両方の表紙から少しずつ開いていって、真ん中まで行く、ということです。

(1) 背表紙を下にして、本を立てる

本を開くためには、背表紙を下にして、本を立てます。机の上が作業しやすいと思います。

(2) 両方の表紙を開く

背表紙を下にして本を立てたら、まず、両方の表紙を丁寧に開きます。のど元というそうですが、いちばん奥まできちんと開きます。

(3) 1枚から10数枚ずつ開く

次に、両方の表紙の次にあるページを、同程度の枚数ずつ、開きます。両方の表紙から、数枚ずつ、開いていって、真ん中を目指す感じです。

1回で開く枚数は、1枚でもよいし、10枚程度でもよいです。ページ数が多い本だと、1枚ずつ開くのは大変ですが、後述のメリット(2)本の全体像を掴むためには、1枚ずつの方が効果が高いです。

(4) 真ん中で出会ったら、ゴール

両方の表紙からスタートして、真ん中で出会ったら、ゴールです。これで、すべてのページをきれいに開くことができました。

3.最初に本を開く2つのメリット

最初に本を開くことには、次の2つのメリットがあります。

(1) 本が物理的に長持ちする(特に背表紙)

まず、この方法で本を開くと、本が長持ちします。

特に、背表紙です。最初にきちんと本を開いておくと、その本を開いて机の上に置いたとき、背表紙が、きれいなアーチ型になります。このような背表紙は、は、見た目もきれいですし、何より、背表紙にかかる負担が少ないため、背表紙からほつれてページ落ちする、というようなことが生じません。

(2) 本の全体像が頭に入る(ただし、小説ではない本限定)

次に、この方法で本を開くと、本を開いている間に本の中身が目に入るため、本の全体像が頭に入ります。

速読テクニックのひとつに、最初に本を1ページ1秒くらいでざーっと流し読みする、というものがありますが、本を開く作業は、この速読のための流し読みと、似たところがある作業です。そのため、両方の表紙からスタートして真ん中を目指して1枚ずつページを開く作業を終えると、本の全体像が、何となく、頭に入ります。

ただし、この方法で小説のラストを頭に入れてしまうと、つまらないです。そのため、小説を開くときは、逆に、本の中身を見ないようにして、本を開いています。

4.参考

本の開き方について、Googleで探しましたが、見つかったのは、以下のページくらいでした。このページが説く本の開き方は、私が教わったやり方と、おおむね、一致しています。

岩波書店で40年本作りに携わった人が説く“本の正しい扱い方”:【 FAX DM、FAX送信の日本著者販促センター 】

スポンサードリンク

関連記事

no image

Kindleが紙の本から異次元の進化を遂げた3つのポイント

1.Kindleの読書は、紙の本の読書とは、異次元の営み Kindleの読書は、紙の本にも負けていま

記事を読む

no image

『「Chikirinの日記」の育て方』を読んで、「単純作業に心を込めて」というブログをどんな場所に育てたいのか、考え始めた。

1.本の概要 「Chikirinの日記」の育て方 『「Chikirinの日記」の育て方』は、ブログ

記事を読む

no image

「何度も読み返す本たち」の育て方

1.「何度も読み返す本」は、見つけるものではなくて、育てるもの 少し前に、「何度も読んできた本たち

記事を読む

no image

読者のことを考えるって、こういうことだったのか!結城浩著『数学文章作法 基礎編』(ちくま学芸文庫)

1.『数学文章作法 基礎編』は、考えを読者に伝えることを目的とする文章を書くための、新定番 (1)

記事を読む

no image

[『サピエンス全史』を起点に考える]サピエンス全体に存在する協力の量と質は、どのように増えていくのか?

『サピエンス全史』は、大勢で柔軟に協力することがサピエンスの強みだと指摘します。 [『サピエンス全史

記事を読む

no image

「本好きへの13の質問」に答える

とあるブログ記事で、「本好きへの100の質問」を見かけました。 おぉ、面白そうじゃん、

記事を読む

no image

いちばんうれしいことは、「自由なアウトライン・プロセッシング」が、たくさんの人に開かれること(『アウトライン・プロセッシング入門』を読んだ感想)

1.楽しみに待ってた『アウトライン・プロセッシング入門』を読みました 先日、Kindleストアで、『

記事を読む

no image

「ゴール」から「目的」と「目標」を見つけることの実践(『ザ・コーチ』の方法をブログに適用してみる)

1.『ザ・コーチ』が解説する、「ゴール」から「目的」と「目標」を見つける方法 『ザ・コーチ』という本

記事を読む

no image

「はじめて本を書いた人からの手紙」

1.はじめに こんにちは。 本を執筆されるそうですね。おめでとうございます。 今、どんな気持ちでしょ

記事を読む

no image

自分の考えを正確にわかりやすく伝える文章を書けるようになるために役立つ本のリスト

この記事は、大学の講義で使うために作成したメモを、若干整えたものです。 私がこのメモの初版を作った

記事を読む

スポンサードリンク

スポンサードリンク

no image
お待たせしました! オフライン対応&起動高速化のHandyFlowy Ver.1.5(iOS)

お待たせしました! なんと、ついに、できちゃいました。オフライン対応&

no image
「ハサミスクリプト for MarsEdit irodrawEdition」をキーボードから使うための導入準備(Mac)

諸事情により、Macの環境を再度設定しています。 ブログ関係の最重要は

no image
AI・BI・PI・BC

AI 『〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』を読

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]「それは、サピエンス全体に存在する協力を増やすか?」という評価基準

1.「社会派」に対する私の不信感 (1) 「実存派」と「社会派」 哲学

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]サピエンス全体に存在する協力の量と質は、どのように増えていくのか?

『サピエンス全史』は、大勢で柔軟に協力することがサピエンスの強みだと指

→もっと見る

  • irodraw
    彩郎 @irodraw 
    子育てに没頭中のワーキングパパです。1980年代生まれ、愛知県在住。 好きなことは、子育て、読書、ブログ、家事、デジタルツールいじり。
    このブログは、毎日の暮らしに彩りを加えるために、どんな知恵や情報やデジタルツールがどのように役に立つのか、私が、いろいろと試行錯誤した過程と結果を、形にして発信して蓄積する場です。
    連絡先:irodrawあっとまーくtjsg-kokoro.com

    feedlyへの登録はこちら
    follow us in feedly

    RSSはこちら

    Google+ページ

    Facebookページ

PAGE TOP ↑