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iPhoneのKindleアプリとKindle Paperwhiteの比較

公開日: : 勉強

1.Kindle本を「思考する場所」として使うため、iPhoneのKindleアプリでKindle本を読む

最近、Kindleのメモ機能を使って、Kindle本を「思考する場所」として使うことを試みています。

本を、「思考する場所」として捉える

とはいっても、全然たいしたことではありません。要するに、Kindle本を読みながら、連想したこととか考えたこととかの全部を、テキストでKindle本のメモに書き込んでおく、ということです。こうしておけば、Kindle本に書き込んだメモのすべてを、メモを記載したKindle本の記載とともに、kindle.amazon.co.jpのYour Highlightsで一覧できます。

私はKindle Paperwhiteが大好きで、これまでKindle本を読むのは、9割9分、Kindle Paperwhiteでした。このブログでも、しばしばKindle Paperwhiteを絶賛しています。

しかし、Kindle Paperwhite大好きな私が、かなりのひいき目で見ても、Kindle Paperwhiteの文字入力機能は、全然ダメです。そのため、Kindle本にテキストを書き込むことを前提とすれば、Kindle Paperwhiteは、選択肢からすぐに外れます。

かわりに浮上したのが、iPhoneのKindleアプリです。iPhoneなら、快適に文字入力することができますので。

そんなわけで、ここ数日、iPhoneのKindleアプリでKindle本を読んでいます。iPhoneのKindleアプリを使ってみると、主にKindle Paperwhiteと比較しての、良い点、悪い点をいくつか感じました。そこで、Kindle PaperwhiteとiPhoneのKindleアプリとの比較を整理します。

なお、これまでに私がiPhoneのKindleアプリで読んだのは、『7つの習慣』の「第1の習慣 主体的である」までと、『嫌われる勇気』の「第一夜 トラウマを否定せよ」までです。いずれもリフロー型の活字中心のKindle本なので、その範囲での感想と比較です。

2.iPhoneのKindleアプリ(以下「のKindleアプリ」は省略)とKindle Paperwhiteとの比較

比較する視点は、以下の4つです。

  • メモ、ハイライト
  • ページめくり
  • 見た目、目の疲れ
  • バッテリー

(1) メモ、ハイライト

a. メモ、ハイライトでできること

メモでできることに、Kindle PaperwhiteとiPhoneに違いはありません。

でも、ハイライトには、ちがいがあります。iPhoneなら、ハイライトに四色使えます! 黄色、ピンク、青、オレンジです。(Kindle Paperwhiteは、もともと単色なので、もちろん、ハイライトも単色です。)

b.メモとハイライトのサクサク具合

メモとハイライトをする際のサクサク具合には、大きなちがいがあります。iPhoneの圧勝です。

Kindle Paperwhiteでメモをするには、文字入力が必要ですが、Kindle Paperwhiteの文字入力は、よほど気が長くないとまともに使えません。

Kindle Paperwhiteでハイライトするには、テキストを選択したあと、表示されるメニューから、「ハイライト」をタップします。でも、テキストを選択してから、メニューが表示されるまで、若干のタイムラグがあります。

さらに、そもそものテキストの選択の点で、Kindle Paperwhiteでのテキスト選択は、高度な技術を要します。

c.ハイライトのための操作

Kindle Paperwhiteでハイライトをするには、(1)テキストを選択、(2)メニューが出るのを待つ、(3)ハイライトをタップという3ステップです。

これに対して、iPhoneでハイライトをするには、(1)テキストを選択、の1ステップです。ただ、この場合、ひとつまえに使ったのと同じ色のハイライトになります。色を変えるには、(2)選択箇所をタップ、(3)色を選択、という2ステップが追加されます。

いずれにせよ、iPhoneの場合、色を選ぶまで含めて、Kindle Paperwhiteでの通常ハイライトと同じだけの操作数です。iPhoneの勝ち。

d. ハイライト結果のkindle.amazone.co.jpへの反映

ここまでは、iPhoneの圧勝でした。しかし、kindle.amazon.co.jpへの反映の点では、iPhoneには、弱みがありました。

それは、iPhoneでハイライトした箇所と、kindle.amazon.co.jpで表示されるハイライト箇所が、1,2文字ずれる、ということです。

たとえば、私は『7つの習慣』の「インサイド・アウト」という単語をハイライトしました。しかし、kindle.amazon.co.jpでは、「インサイド・アウ」というハイライトになっていました。最後の1文字が抜けています。これは、頻発します。

これに対して、Kindle Paperwhiteでは、このようなことはありませんでした。

もっとも、Kindle Paperwhiteは、そもそもKindle Paperwhite上で目的のテキストを正しく選択するのが大変なので、この点も、それほどKindle Paperwhiteが有利な点、というわけではありません。

e. メモ、ハイライトのまとめ

結局、iPhoneの圧勝です。

(2) ページめくり

a. ページめくり操作の簡単さ

ページめくりは、操作は多少ちがいますが、どちらも片手で快適に扱える点では、大差ありません。

(なお、iPhoneでのページめくりは、フリックでも可能ですが、画面左端(縦書の場合)をタップすることによっても可能です。私は、フリックよりも画面左は次タップのほうが好き。)

b. ページめくり動作のサクサク度合い

どちらかといえば、iPhoneの方がサクサクです。

Kindle Paperwhiteは、たまに、かなり反応が遅くなります。また、平常時も、ワンテンポ遅れます。

とはいえ、iPhoneも、(少なくともiPhone5cの場合、)しばしば、多少の引っかかりが出ます。このときは、数秒反応しなくなります。

(3) 見やすさ、目の疲れ

a. 見やすさ

画面サイズは、Kindle Paperwhiteの方が大きいです。

でも、画面は、iPhoneの方がきれいです。細かさがiPhoneの方が圧倒的に上だからだと思われます。Retina Displayですもんね。

ただ、活字を読む分には、Kindle Paperwhiteでも不足はありません。

ということで、見やすさは、私にとっては引き分けです。

b. 目の疲れ

数日なのでなんとも言えませんが、感覚としては、やっぱりKindle Paperwhiteの方が楽です。

Kindle Paperwhiteは、2時間、3時間ぶっ通しで読んでいても、紙の本と同じくらいしかつかれません。でも、iPhoneは、1時間連続で読むのはキツイです。

この点は、Kindle Paperwhiteの大きな強みではないかと思います。

ただし、「思考する場所」としてKindle本を使う場合は、2時間も3時間もぶっ通しで読むことは、あまり考えられません。

(4) バッテリー

バッテリーの持ちは、Kindle Paperwhiteの方がよいです。Kindle Paperwhiteは、1週間近く充電する必要がありません。でも、iPhoneのバッテリーは、もって2日です。

ただ、単純な比較は意味がありません。iPhoneはKindle以外の用途に使い、Kindle PaperwhiteはKindleのみなので。

バッテリーに関するポイントは、iPhoneのバッテリーに余裕があるか、という点です。

つまり、(Kindleアプリを除外して考えたときに、)普段からiPhoneのバッテリーに余裕があって、毎日の終わりに50%以上余裕で残っているよ、という状態なら、KindleアプリでiPhoneのバッテリーを消費しても、問題はありません。

他方、普段からiPhoneのバッテリーに余裕がなく、夕方になると補助バッテリーで充電しないと不安で飲み会にも行けない、というような状況だと、iPhoneのバッテリーをKindleアプリで消費するのはもったいない、ということになります。

3.まとめ

比較のまとめは、次の3つです。

まず、「思考する場所」としてKindle本を読むなら、Kindle Paperwhiteはありえません。iPhoneのKindleアプリなど、液晶タッチパネルタイプの端末で読むしかありません。

次に、基本読むだけの読書にどちらを使うかは、(1)目の疲れと(2)iPhoneのバッテリーをどう考えるか、によります。(1)目の疲れか(2)iPhoneのバッテリーのどちらかが、自分にとってのボトルネックになっているなら、iPhoneではなく、Kindle Paperwhiteを使う方が、よいように思います。

(私の場合、iPhoneのバッテリーはかなり余裕があるのでボトルネックではありませんが、目の疲れは知的生産のボトルネックです。そのため、「思考する場所」として読むとき以外は、Kindle Paperwhiteで読みます。)

最後に、これはとても大切な点だと思うのですが、Kindle Paperwhiteは有料端末ですが、iPhoneのKindleアプリは無料だということです。電子書籍のヘビーユーザーではない人にとっては、このちがいはかなり大きいんじゃないかなと感じます。

ともあれ、iPhoneのKindleアプリでの読書は、想像していたよりも、ずっと快適でした。今後は、状況に応じて、iPhoneでのKindle本読書も、ちょいちょい取り入れます。

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