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文章を書くときの項目番号の付け方(「公用文方式」と「理科系の作文方式」)

公開日: : 最終更新日:2013/12/28 勉強

1.「公用文方式」または「理科系の作文方式」で項目番号を付けることのすすめ

(1) 問題意識

構造的な文章を書くためには、文章を項目に分ける必要があります。そして、文章を項目に分けたなら、項目ごとに、見出しを付けることが望ましいです。

そして、見出しの前には、項目番号を付けるとよいと思います。項目番号を付ければ、項目同士の関係性が明らかとなるため、よりはっきりと、文章に構造を付けることができるためです。

では、見出しの項目番号は、どのように付けたらよいでしょうか。

(2) 私の意見

思いつくままに付けるのではなく、一定のルールに従って付けるのがよいと思います。そして、一定のルールとしては、「公用文方式」か「理科系の作文方式」の、どちらかがよいと思います。

(3) その理由

一定のルールに従った方がいい理由は、書き手にとって、(1)項目番号の付け方で迷わないというメリットと、(2)項目番号を付けることで頭が整理されるというメリットがあるからです。

「公用文方式」か「理科系の作文方式」をすすめるのは、この2つの方式は、一般的なので、多くの人にとって、項目と項目の関係がわかりやすいためです。

以下、「公用文方式」と「理科系の作文方式」をまとめます。

参考

なお、構造的な文章と、項目・見出し・項目番号との関係は、以下の記事もご覧ください。
見出しと項目番号を大切にする理由と、見出しと項目番号の実例

2.「公用文方式」

(1) 公用文方式とは何か

ア 公用文方式とは

公用文方式は、公用文が採用している項目番号の付け方です。

公用文とは、お役所が出す文書です。お役所が作成する文書の多くは、「公用文方式」で項目番号を付けています。

イ 公用文方式の出典

公用文の書き方は、文化庁が昭和27年4月4日に出した「公用文作成の要領」というところに記載されています。

文化庁 | 国語施策・日本語教育 | 国語施策情報 | 参考資料 | 公用文に関する諸通知

公用文作成の要領〔公用文改善の趣旨徹底について〕(昭和27年4月4日 内閣閣甲第16号依命通知)(pdf)

ウ 公用文方式の項目番号の付け方

「公用文作成の要領」のp.8に、以下のような記載があります。

4. 項目の細別は,たとえば次のような順序を用いる。
(横書きの場合)

第1 1 (1) ア (ア)
第2 2 (2) イ (イ)
第3 3 (3) ウ (ウ)
(縦書きの場合)

第一 一 1 (一) (1) ア
第二 二 2 (二) (2) イ
第三 三 3 (三) (3) ウ

すなわち、横書きの場合の項目番号は、以下のように付けます。

第1 項目名(h1のレベル)

1.項目名(h2のレベル)

(1)項目名(h3のレベル)

ア 項目名(h4のレベル)

(ア)項目名(h5のレベル)

(イ)項目名

イ 項目名

(2)項目名

2.項目名

第2 項目名

……

(2) 公用文方式の実例

実例を挙げます。

以下は、総務省の情報通信政策に関するポータルサイトの中にある、「安心して無線LANを使用するために」という資料です。

安心して無線 LAN を使用するために (pdf)

項目名の一部を抜粋します。

「安心して無線 LAN を使用するために」

1 LANの基礎

(1) LANとは

(2) LANの伝送媒体~無線LANと有線LAN~

(3) LANの規格

2 無線LANについて

(1) 無線LANとは

(2) 無線LANの周波数

(3) 無線LANの特徴

ア 構成要素

イ 形態

ウ 通信状態

エ 電波干渉の影響

この例だと、「第1、第2、第3」のレベルがなく、「1,2,3」のレベルからスタートしています。しかし、「1→(1)→ア」という3つのレベルから項目ができています。

このように項目の段階を使うことによって、文章に構造を付けることができます。

3.「理科系の作文方式」

(1) 「理科系の作文方式」とは何か

ア 理科系の作文方式とは

「理科系の作文方式」は、『理科系の作文技術』(木下是雄)の中で採用されている項目番号の付け方です。

イ 理科系の作文方式の特徴

1→1.1→1.1.1→1.1.1.1というように、ピリオドで後ろに番号を付与することで、項目を細かく分けていく方式です。原理的には、無限に細かく分けることが可能です。

(2) 理科系の作文方式の実例

ア 『理科系の作文技術』より

同書の「3 文章の組み立て」で出てくる項目と項目番号を引用します。

3 文章の組立て

3.1 記述の順序

3.1.1 起承転結

3.1.2 重点先行主義

3.1.3 新聞記事

3.1.4 序論・本論・結び

3.2 序論

3.3 結び

3.4 本論の叙述の順序

3.4.1 概観から細部へ

3.4.2 細部の記述の順序

3.4.3 論理展開の順序

3.5 文章の構成案のつくり方

3.5.1 構成表を作るやり方

3.5.2 スケッチ・ノート法

3.5.3 カードによる整理・収束法

イ 「IT経営ロードマップ改訂版」

経済産業省IT経営ポータルに掲載されている「IT経営ロードマップ改訂版」は、「理科系の作文方式」です(公文書なのに)。

経済産業省 IT経営ポータル | IT経営実践による日本企業の発展を応援します。

www.meti.go.jp/policy/it_policy/it_keiei/action/conference/roadmap_revised.pdf

2.IT経営とは何か

2.1 IT経営の定義、役割

2.2 IT経営とは何か(IT経営の定義)

2.2.1 経営・業務・ITの融合

2.2.2 IT経営憲章

……

4.おわりに

このように、文章を書く際には、文章を項目に分け、かつ、項目に一定のルールに従った項目番号を付けるのがよいと思います。
そうすれば、文章に構造が生まれます。
また、意見を述べる文章を、たったかと作成することができます。

参考

見出しと項目番号を大切にする理由と、見出しと項目番号の実例
項目単位で文章を組み立てると、意見を述べる文章を速く書くことができる
文章の組み立て方0 「文の書き方」と「文章の書き方」

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