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毎朝のルーティーンを、頭をすっきりさせるための具体的行動として、鍛える

公開日: : 最終更新日:2013/05/25 単純作業に心を込める

1.岡田亨がアイロンをかけることで頭をすっきりできるのは、生まれつきではないと思う

(1) 岡田亨のアイロンがけルールは、評価に値する

『ねじまき鳥クロニクル』の岡田亨は、頭が混乱したらアイロンをかけるというルールを決めていて、その際にアイロンをかける具体的な手順を12の工程に分けて把握しています。岡田亨は、このルールを大切にしているので、頭が混乱したときは、このルールに従って、12の工程を順に踏みながら、アイロンをかけます。この具体的な行動をとることで、混乱していた岡田亨の頭は、いくぶんすっきりします。

頭が混乱したときに、この行動をすれば頭がすっきりする、ということがわかっていると、便利です。何かが原因で頭が混乱しても、自分の手足を具体的に動かすことで、その混乱の整えることができます。混乱した頭でじたばたともがくよりも、まずは混乱を整えてから、すっきりした頭で対策をとった方が、合理的です。そのため、私は、岡田亨が、混乱したときにアイロンをかけるというルールを持っていることを、高く評価しています。

(2) 岡田亨のアイロンがけルールがうまく働くのは、後天的な行動の成果だと思う

では、岡田亨にとって、アイロンをかけることで頭をすっきりできるということは、生まれつきなのでしょうか。岡田亨は、あるとき突然、アイロンをかければ混乱した頭がすっきりする、という事実を発見したのでしょうか。

私は、違うのではないかと思います。アイロンをかけることで混乱した頭をすっきりできるということは、岡田亨が、後天的に自分で生み出した効果なのではないかと思います。混乱したときはアイロンをかけるんだというルール、アイロンをかけるときは12の工程を順番にたどるんだというルール、これらのルールを自分で決めて、このルールに従って何度もアイロンをかけたからこそ、混乱したときに12の工程を順に踏んでアイロンをかけることで、混乱した頭をすっきりさせることができるようになったのではないかと思います。

2.朝のルーティーンを、頭をすっきりさせるための具体的行動として、鍛える

(1) 頭をすっきりさせるための具体的な行動は、自分で作ることができる

岡田亨のルールを応用すれば、「これをすれば頭をすっきりできる」という具体的な行動を、自分で作ることができるのではないかと思います。

まず、頭が混乱したときは、これをする、という具体的な行動を決めます。混乱した頭でも可能な行動を決めることがポイントです。

次に、その具体的な行動を、単純作業に分解します。ひとつひとつはごくごく単純で簡単な工程を順にたどれば、その行動が終わる、という形にします。

その上で、頭をすっきりさせたいなと思うときに、その具体的な行動をとることを繰り返します。ひとつひとつの工程を、ルールに従って、ゆっくりと丁寧に行うことを、何度も繰り返します。

(2) 毎日のルーティーンを、頭をすっきりさせるための行動として、鍛える

具体的な行動で頭を整理することは、頭が混乱したときにも有効ですが、毎朝習慣的に行うのも有効ではないかと思います。朝、丁寧に頭を整理すれば、余裕を持って一日を送ることができる可能性が高まります。そのため、毎朝、頭をすっきりさせるための具体的な行動を行うことは、ひとつのよい習慣です。

他方で、私の生活には、毎朝ルーティーンとしてやらなければいけない具体的な行動が、たくさんあります。たとえば、歯磨き、洗顔、着替えなどの身支度とか、洗濯物干しや洗い物などの家事です。また、朝ご飯を食べることも、毎日必ず行います。

そうなると、毎朝のルーティーンのひとつまたはいくつかを選んで、その行動を、頭をすっきりさせるための行動として鍛えるのがよいのではないかと思います。そうすれば、毎朝そのルーティーンを行うことによって、毎朝、頭をすっきり整理して、一日を始めることができるわけです。

自分の生活を振り返ると、毎朝のルーティーンの中で、頭をすっきりさせるための具体的行動として鍛えやすいのは、歯磨きかなあと思います。歯磨きは、これまで毎日行ってきた作業なので、簡単です。また、歯磨きは、複数の作業工程に分解することが可能です。そこで、手始めに、歯磨きを、頭をすっきりさせるための具体的作業として、鍛えます。

そのために、まずは、毎朝頭をすっきり整理するために歯磨きをするというルールを設定し、次に、歯磨きをいくつかの簡単で単純な工程に分解し、その工程に従って行うというルールを設定し、そして、しばらくの間、これらのルールに従って、毎朝心を込めて丁寧に歯を磨いてみようと思います。

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