*

知的生産のフローが、ずっとそこにあり続けること

公開日: : 知的生産

「知的生産はフローである。」

これが、知的生産に関する私の考え方の根幹です。

知的生産のフローとWorkFlowy

知的生産とは、新しい情報の生産です。

どんなアイデアをメモしても、どんな読書ノートを作っても、どんなことを考えても、それだけでは、知的生産ではありません。

インプットした情報をもとに、考えて、何らかの形にアウトプットして、社会に対して新しい情報を追加する。ここには、情報の流れがあります。流れの最後まで情報を流してこそ、知的生産は意味を持ちます。

「知的生産はフローである。」というとき、私が念頭に置いていたのは、こんな川のような流れの上に、滞りなく情報を流すことの大切さでした。

他方で、「知的生産はフローである。」を、川のようなイメージで捉えてみたら、もうひとつのポイントに気づきました。

川を構成するのは、水です。川の一点を観察すると、ある一瞬、そこに存在していた水は、すぐに流れ去っていきます。でも、川そのものは、ずっとそこにあり続けます。

知的生産のフローも、同じかもしれません。

知的生産のフローを構成するのは、情報です。知的生産のフローの一点を観察すると、ある一瞬、そこに存在していた情報は、知的生産のフローの上を、流れ去っていきます。でも、知的生産のフローそのものは、その情報が流れ去ったあとも、そこにあり続けることができるかもしれません。

「知的生産はフローである。」という考え方の、もうひとつの大切なポイントが、ここにあります。あるひとつの情報(たとえば、ふと思いついたアイデアとか、読んだ本から感銘を受けた一節とか)が、知的生産のフローの上を乗ってアウトプットまで流れていくことは、大切です。でも、知的生産のフローが、ずっとそこにあり続けることは、それと同じくらいかそれ以上に大切です。

スポンサードリンク

関連記事

no image

Evernoteを中心に、知的生産のためのクラウドベースを作る

1.Evernoteを中心としたクラウドサービスのおかげで、知的生産を続けられている (1) サラ

記事を読む

no image

【2015年の思考】WorkFlowy/情報の構造/Twitterで知的生産プロセスを共有/ブログで考察を深める/本を書いて「プル型知的生産」

12月になったのを機に、自分にとっての個人的な2015年をふり返っています。これまでに、読書と文章と

記事を読む

no image

「知的生産のフロー」の特徴から、知的生産を担う道具が備えるべき条件を考える

1.知的生産は、フローである 『知的生産の技術』は、「知的生産」を、「既存の、あるいは新規の、さま

記事を読む

no image

iPS細胞・パソコン・自分のブログ。精度の高い試行錯誤を積極的に繰り返すための仕組み。

1.クローズアップ現代を見て、iPS細胞って本当にすごいんだ、と実感した話 先日放送されたクローズ

記事を読む

no image

『知的生産の技術』の各章を、WorkFlowyの視点から

『知的生産の技術』とWorkFlowyとの関係を考えるため、インターネットやEvernoteを漁って

記事を読む

no image

WorkFlowyについて語るときに僕の語ること

走ることについて正直に書くことは、僕という人間について(ある程度)正直に書くことでもあった。途中から

記事を読む

no image

好きな素材を、上達論のテキストとして使い込む

1.「上達論のテキストとしてみる習慣」という考え方 齋藤孝の『「できる人」はどこがちがうのか』に、

記事を読む

no image

【ご報告とお礼】WorkFlowyで、WorkFlowyの本(の原稿)を書きました。

いつも「単純作業に心を込めて」をお読みいただき、ありがとうございます。おかげさまで、毎日楽しく好きな

記事を読む

no image

Evernoteで文章を書くようになって約3年、Evernoteは私の知的生産をどう変えたか?

1.はじめに 〜Evernoteは、私の知的生産を、どう変えたか?〜 (1) 「ずっと完成しないで

記事を読む

no image

すべてのメール・すべてのノート・すべてのタスクの凄み(Gmail・Evernote・Toodledoから得る価値を大きくする)

1.すべてのメール・すべてのノート・すべてのタスク (1) Gmail・Evernote・Tood

記事を読む

スポンサードリンク

スポンサードリンク

no image
お待たせしました! オフライン対応&起動高速化のHandyFlowy Ver.1.5(iOS)

お待たせしました! なんと、ついに、できちゃいました。オフライン対応&

no image
「ハサミスクリプト for MarsEdit irodrawEdition」をキーボードから使うための導入準備(Mac)

諸事情により、Macの環境を再度設定しています。 ブログ関係の最重要は

no image
AI・BI・PI・BC

AI 『〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』を読

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]「それは、サピエンス全体に存在する協力を増やすか?」という評価基準

1.「社会派」に対する私の不信感 (1) 「実存派」と「社会派」 哲学

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]サピエンス全体に存在する協力の量と質は、どのように増えていくのか?

『サピエンス全史』は、大勢で柔軟に協力することがサピエンスの強みだと指

→もっと見る

  • irodraw
    彩郎 @irodraw 
    子育てに没頭中のワーキングパパです。1980年代生まれ、愛知県在住。 好きなことは、子育て、読書、ブログ、家事、デジタルツールいじり。
    このブログは、毎日の暮らしに彩りを加えるために、どんな知恵や情報やデジタルツールがどのように役に立つのか、私が、いろいろと試行錯誤した過程と結果を、形にして発信して蓄積する場です。
    連絡先:irodrawあっとまーくtjsg-kokoro.com

    feedlyへの登録はこちら
    follow us in feedly

    RSSはこちら

    Google+ページ

    Facebookページ

PAGE TOP ↑