*

WorkFlowyのアカウントの基本

公開日: : 最終更新日:2016/01/16 WorkFlowy

WorkFlowyは、テキスト管理システムを提供するクラウドサービスです。アカウントを作ることで、使い勝手のよい階層型テキストメモを使うことができます。

WorkFlowyの丁寧な説明

WorkFlowyは、クラウドサービスなので、手元にある何らかの端末から、インターネット回線を経由してWorkFlowyのサーバーにアクセスし、自分のWorkFlowyアカウントにログインする必要があります。

そのため、WorkFlowyを使い始めるためには、次の3つが必要です。

  • WorkFlowyのアカウント
  • WorkFlowyを使うための端末とアプリ
  • インターネット接続環境

この3つに分けて、WorkFlowyを使い始めるために必要なことを、ひとつずつ説明します。

最初はアカウントです。

WorkFlowyのアカウントは、基本は無料です。メールアドレスだけ用意すれば、すぐにアカウントを作ることができます。

ただ、無料アカウントには、いくつかの制限があります。WorkFlowyのすべての機能を制限なしに使うには、有料アカウントであるWorkFlowy Proにアップグレードしなければいけません。このように、WorkFlowyは、いわゆるフリーミアムモデルのクラウドサービスです。

1.アカウントの種類と料金

WorkFlowyのアカウントは、無料アカウントと有料のWorkFlowy Proです。その他に、WorkFlowy for Teamsというものが提供されていますが、少なくとも現時点(2016年1月)では、WorkFlowy for Teamsは、WorkFlowy Proの割引プラン以上のものではありません。

(1) 基本となる無料アカウント

WorkFlowyのアカウントを作るのは、無料です。WorkFlowyの無料アカウントは、無料ですが、WorkFlowyが備える機能の大部分を利用できます。

無料アカウントでも制限なしに使える機能を、「WorkFlowyの丁寧な説明」の分類に沿って、順に見ていきましょう。

a.本質的な基本機能

まず、WorkFlowyをプロセス型アウトライナーたらしめている本質的な基本機能については、以下のとおりです。

  • トピックにテキストを格納する
    • 無料アカウントでは、新規トピック作成数に上限が設定されています。
    • デフォルトで月間250トピック。招待に応じたり、誰かを招待したりするたびに、+250トピックのボーナスが与えられます。ボーナスは永続し、累積します。
    • 新規トピック作成以外は、制限なく使えます。
  • トピックを階層構造に組み立てる
    • 制限なく使えます。
  • トピックを動かす
    • 制限なく使えます。
  • トピックにZoomする
    • 制限なく使えます。
  • トピックを折りたたむ
    • 制限なく使えます。

制限があるのは、「トピックにテキストを格納する」のうち、新規トピック作成数だけです。

b.拡張機能

次に、WorkFlowyの可能性を広げる拡張機能についてはどうでしょうか。

  • 検索&タグ機能
    • 制限なく使えます。
  • ImportとExport
    • 制限なく使えます。
    • ただし、Importすればその分トピックを消費しますので、新規トピック作成数の上限がデフォルトの250個のままだと、大胆なImportは不可能です。
  • トピックの「Complete」
    • 制限なく使えます。
  • Starページ
    • 制限なく使えます。

このように、制限は何もありません。

c.クラウド機能

最後に、WorkFlowyをウェブに開くクラウド機能については、以下のとおりです。

  • 同期機能
    • 制限なく使えます。
  • WorkFlowyのURL
    • 制限なく使えます。
  • 書き込んだURLがリンクになる機能
    • 制限なく使えます。
  • 共有、共同編集
    • 特定のアカウントに対するプライベート共有は利用できません。
    • URLによる共有は、制限なく使えます。
  • 差分メール
    • 制限なく使えます。
  • Dropboxへのバックアップ
    • 無料アカウントでは、機能自体、利用できません。

プライベート共有とDropboxバックアップが使えませんが、それ以外は制限なしに使えます。

d.まとめ

結局、無料アカウントで制限を受ける機能は、次の3つです。

  • 新規トピック作成数に、月次の上限が設けられている
  • 特定アカウントに対するプライベート共有が使えない
  • Dropboxへのバックアップが使えない

これ以外に、特筆すべき制限はありません。広告が表示されることすらありません。

WorkFlowyは、無料アカウントでも、十分、使いやすくて強力なツールです。

(2) WorkFlowy Pro

WorkFlowy Proを使うと、WorkFlowyが備えるすべての機能を制約なしに使うことができます。

WorkFlowy Proの説明

a.料金

WorkFlowy Proの料金は、

  • 月払いで、1ヶ月4.99ドル
  • 年払いで、1年49ドル

です。

b.WorkFlowy Proの特典

では、このWorkFlowy Proには、どのような特典があるのでしょうか。

次の5つです。

  • 新規トピック作成数が、無制限
  • 特定のアカウントに対するプライベート共有
  • Dropboxへの自動バックアップ
  • テーマ
  • 問い合わせへの優先的な回答

Pro memberships and features – WorkFlowy

(a) 新規トピック作成数が、無制限

いっきに無制限になります。別世界です。

(b) 特定のアカウントに対するプライベート共有

WorkFlowyのトピック共有機能には、URLによる共有と特定のWorkFlowyアカウントに対するプライベート共有の2種類があります。

WorkFlowyの共有機能の使い方と、知っておくと役に立つ知識

このうち、特定アカウントに対するプライベート共有は、WorkFlowy Proだけの特典です。

特定のアカウントに対するプライベート共有を利用できると、WorkFlowyを複数人でのプロジェクト管理ツールとして使ったり、サブアカウント運用をしたりすることができます。(いずれも、URLによる共有でも可能ですが、URLが漏れると誰でもアクセスできてしまうため、プライベート共有の方が望ましいと思われます。)

(c) Dropboxへの自動バックアップ

毎日Dropboxに自動でバックアップしてくれます。

(d) テーマ

メニューからテーマを変更できるようになります。

ただし、Stylishというアドオンを使えば、無料アカウントでも見た目を変えることはできます。また、Stylishによるカスタマイズのほうが、ぐっと自由で幅広いです。

アドオン「Stylish」で「WorkFlowy専用Firefox」に機能を追加する

(e) 問い合わせへの優先的な回答

問い合わせをしたときに、優先的に回答してもらえるそうです。

[ちなみに]WorkFlowy for Teamsとは?

WorkFlowy for Teamsというものが存在します。

WorkFlowy for Teams – Get Your Team on The Same Page

このWorkFlowy for Teamsは、WorkFlowy Proをベースにしています。現時点では、使える機能の点で、WorkFlowy Proと変わりません。

What is a team account? – WorkFlowy

では、WorkFlowy for Teamsには、どのような意義があるのでしょうか。つぎの2点です。

  • チームメンバーの料金を、ひとつのクレジットカードで、まとめて支払える
  • ひとりあたりの料金が、20%オフ

結局のところ、現時点では、WorkFlowy for Teamsは、WorkFlowy Proを利用するためのひとつの料金プラン以上のものではありません。

ただ、WorkFlowy公式では、WorkFlowy for Teamsならではの共有メニューなどを検討しているようです。楽しみに待っています。

2.無料アカウントの作り方とWorkFlowy Proへのアップグレード方法

(1) 無料アカウントの作り方

a.用意するもの

WorkFlowyの無料アカウントを作るのは簡単です。

用意するものは、

  • 端末(Windows、Mac、ChromeBook、スマートフォン、タブレットなど)とインターネット回線
  • 登録用のメールアドレス

です。

登録用メールアドレスは、このメールアドレスがアカウントIDとなり、また、招待ボーナス獲得時に招待してくれた人・招待に応じてくれた人に通知されます。このことを考慮の上、登録用メールアドレスを選んでください(もっとも、アカウント作成後にメールアドレスを変更することも可能です)。

b.アカウント作成ページへアクセス

端末から、アカウント作成のためのページにアクセスします。

パソコンなら、ブラウザからWorkFlowyのウェブサイト(https://workflowy.com/)へアクセスします。

WorkFlowyのアカウント作成画面

スマートフォンなら、ストアでWorkFlowy公式アプリをインストールして、公式アプリからアカウント作成ページに行くのが簡単です。

c.メールアドレスとパスワードを入力すれば、アカウント作成完了!

表示されたページで「Sign up」をクリックすれば、アカウント作成メニューに進みます。

メールアドレスとパスワード

メールアドレスとパスワードを入力

メールアドレスとパスワードを入力して、「Sign up」をクリックすれば、それでアカウント作成は完了です。

d.チュートリアル

2016年1月現在では、アカウントを作成すると、すぐにチュートリアルに移動します。こんな画面です。

チュートリアルが表示される

ここで、WorkFlowyの基本操作を体験できます。

(ちなみに、チュートリアルの内容は、公式デモページからも体験できます。)

チュートリアルの最後にある「Start Using WorkFlowy」をクリックすれば、WorkFlowyの画面が立ち上がります。

立ち上がり画面

(2) 新規トピック作成数と招待ボーナス

a.新規トピック作成数の上限の仕組み

無料アカウントには、新規トピック作成数の上限があります。1ヶ月の間に新しく立てることのできるトピックの数に上限が定められており、当月中には、その制限を超えては新しいトピックを立てることができません。

WorkFlowyを無料で使う。新規トピック数制限を前提にWorkFlowyを快適に使う方法の考察。

(a) カウント対象

カウントの対象は、トピックの数です。

ひとつのトピックの中に格納するテキストデータの分量は関係ありません。1万文字が格納されていても、1文字も格納されていなくても、トピックをひとつ立てれば、残トピック数がひとつ減ります。

noteの有無やnote内の文字数も関係ありません。noteは、トピックの注ですので、どれだけ長いnoteが付随していても、トピックの数はひとつです。

(b) リセット

当月中に作成できる残トピック数は、毎月末、1ヶ月ごとに、上限までリセットされます。

(c) 他人から共有を受けているトピックの子トピック

他人からトピックの共有を受けているとき、共有されているトピックの子孫を立てたとき、その子孫トピックは、(トピックを立てた人にではなく、)共有トピックのオーナーにカウントされます。

(サブアカウント運用は、このルールを応用しています。

WorkFlowy Proの共有機能で、スマーフォン用サブアカウントに「flow」トピックを共有する

b.新規トピック作成数の上限を増やす方法

新規トピック作成数上限値の初期値は、250です。

この新規トピック作成数の上限値は、招待ボーナスによって増やすことができます。他の人の招待リンクからアカウントを登録したり、自分の招待リンクから他の人にアカウントを登録してもらったりすることで、1回ごとに250個ずつ、新規トピック数の上限が増えるのです。

この招待ボーナスは、累積し、消えません。たとえば、最初に誰かの招待リンクからアカウントを作れば、+250なので、上限値は500です。その後、ひとりの人が自分の招待リンクからアカウントを作ってくれれば、これで+250、累積するとボーナス分が+500で、上限値は750です。現状の仕組みでは、1ヶ月たっても、6ヶ月たっても、1年たっても、この招待ボーナスは減りません。

誰かの招待リンクからのアカウント登録をするなら、WorkFlowyの招待リンクはウェブやTwitterにたくさん公開されています。適宜選んで、そこから登録すれば問題ありません。ただし、自分が登録に使うメールアドレスは、招待者に通知されます。そのため、知人や信頼できる人の招待リンクを使うほうが無難ではないかと思います。

自分の招待リンクから誰かにアカウントを作成してもらうには、自分のアカウントの招待リンクを発行する必要があります。このためには、招待リンク作成ページを使います。このページを使えば、適当なメッセージを入れて、メールやTwitterで招待リンクを発行することができます。

招待リンク発行ページへは、WorkFlowyの設定メニューからもアクセスできますが、WorkFlowyにログインした状態で、以下のURLにアクセスすることによっても、アクセスできます。

https://workflowy.com/referrals/

招待に応じてくださった方に自分の登録メールアドレスが伝わるのは、誰かの招待リンクから登録するときと同じですので、ご注意ください。

(3) WorkFlowy Proへのアップグレード

WorkFlowyを本格的に使い始めると、使い方にもよりますが、毎日の新規トピック作成数はすぐに100を超えます。1ヶ月間の新規トピック作成数が1万を超えることもありますので、初期値の上限値である250ではとても足りず、多少のボーナスによって1000や2000まで行っていても、足りません。

こうなったら、WorkFlowy Proの導入を検討することをおすすめします。WorkFlowy Proになれば、上限値が一気に無制限となりますので、大きな開放感を味わうことができるはずです。

WorkFlowy Proの利用は、既存の無料アカウントをWorkFlowy Proにアップグレードすることによります。支払いにはクレジットカードが必要です。料金は、月払いで月4.9ドル、年払いで年49ドルです。

Proの料金

3.アカウントを作らずにWorkFlowyを試用する方法

公式デモページを使えば、アカウントを作らなくても、WorkFlowyを試用できます。

公式デモページは、チュートリアルになっており、WorkFlowyがどんな道具であり、どんなことができるのか、操作を体験することで理解できる、優れたページです。

WorkFlowyに興味をお持ちの方は、なにはともあれ、公式デモページを触ってみてください。

demo

WorkFlowyの公式デモページで、アカウントを作成せずに、WorkFlowyを体験する

スポンサードリンク

関連記事

no image

WorkFlowyのImportの基本(テキストファイル、Excel、Evernote)

1.WorkFlowyのImportとExportは、WorkFlowyと他のツールをつなぐ Wor

記事を読む

no image

日時機能のパワーアップ(MemoFlowy ver.1.2)

MemoFlowyはWorkFlowyへのテキスト入力に特化したメモアプリです。ぱっとアプリを立ち上

記事を読む

no image

WorkFlowyの文字数を数えるブックマークレット「WorkFlowy_WordCount」

1.WorkFlowyをまた少し「文章エディタ」へと育てる「WorkFlowy_WordCount」

記事を読む

no image

WorkFlowyのURLを活用するアイデアを妄想する(2) WorkFlowyをToodledoとつなぐ

1.WorkFlowyのURLの活用を妄想する (1) 「WorkFlowyのURLを活用するアイデ

記事を読む

no image

ウェブ上に存在するWorkFlowyに関する日本語情報を時系列で淡々と整理する(2015年1月〜3月)

先日から、ウェブ上に存在するWorkFlowyに関する日本語情報の整理を試みています。 201

記事を読む

no image

Zoom機能によって力を引き出された「トピック」が、「フォルダ」「ファイル」「項目」「本文」の役割を果たす(WorkFlowyの中核的機能「Zoom」の説明その2)

@gofujita @takwordpiece @ruu_embo Zoom機能を使っていて感じるの

記事を読む

no image

【連載】iOSからWorkFlowyを快適に使う(3) ブラウザアプリからWorkFlowyを使う。

WorkFlowyは、パソコンからなら、すごく使いやすい道具です。でも、iPhoneなどのスマートフ

記事を読む

no image

「コンテナ」と「トピック」〜WorkFlowyの中に知的生産のフローを流すシステム〜

1.[はじめに]知的生産のフローと『コンテナ物語』をつなぐもの 次の2つの記事を書きました。 知的

記事を読む

no image

MemoFlowy ver.1.2のまとめと、HandyFlowyとMemoFlowyの相乗効果

1.MemoFlowy ver.1.2のまとめ MemoFlowy ver.1.2の内容を連載形式で

記事を読む

no image

なぜ、WorkFlowyは、文章の推敲に向いているのか? (WorkFlowy×『数学文章作法 推敲編』その1)

1.問い「なぜ、WorkFlowyは、文章の推敲に向いているのか?」と検討の指針 (1) Work

記事を読む

スポンサードリンク

スポンサードリンク

no image
お待たせしました! オフライン対応&起動高速化のHandyFlowy Ver.1.5(iOS)

お待たせしました! なんと、ついに、できちゃいました。オフライン対応&

no image
「ハサミスクリプト for MarsEdit irodrawEdition」をキーボードから使うための導入準備(Mac)

諸事情により、Macの環境を再度設定しています。 ブログ関係の最重要は

no image
AI・BI・PI・BC

AI 『〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』を読

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]「それは、サピエンス全体に存在する協力を増やすか?」という評価基準

1.「社会派」に対する私の不信感 (1) 「実存派」と「社会派」 哲学

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]サピエンス全体に存在する協力の量と質は、どのように増えていくのか?

『サピエンス全史』は、大勢で柔軟に協力することがサピエンスの強みだと指

→もっと見る

  • irodraw
    彩郎 @irodraw 
    子育てに没頭中のワーキングパパです。1980年代生まれ、愛知県在住。 好きなことは、子育て、読書、ブログ、家事、デジタルツールいじり。
    このブログは、毎日の暮らしに彩りを加えるために、どんな知恵や情報やデジタルツールがどのように役に立つのか、私が、いろいろと試行錯誤した過程と結果を、形にして発信して蓄積する場です。
    連絡先:irodrawあっとまーくtjsg-kokoro.com

    feedlyへの登録はこちら
    follow us in feedly

    RSSはこちら

    Google+ページ

    Facebookページ

PAGE TOP ↑