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「着想」→「連想」→「整想」という発想の3プロセスと、「いきなり「整想」発想法」

公開日: : 書き方・考え方

1.『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』の肝は、「整想」をカバーしていること

(1) 他者に伝えるところまでが、発想のプロセス

昨日読んだ『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』は、発想術の本です。

でも、昨日書いた読了直後レビューは、Evernoteのことを中心に書いたので、今日は、発想術に焦点を当てて、もう少し書いてみます。

アイデアの「畑」と「地層」:『ハイブリッド発想術』読書メモ(「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか」番外編)

発想術の本としての『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』の特徴は、発想のプロセス全体をカバーしているところです。特に、アイデアを形にして他者に伝えるプロセスの意義とコツを丁寧に記載しているところが、類書とひと味違うポイントではないかと感じます。

つまり、アイデアは収束させる必要があること(これは、類書でも強調されています)と、アイデアは人に伝わってナンボであること(この点を強調している類書は少ないように思われます)をきちんと強調し、アイデアを人に伝えるためのプロセスを、「整想」という造語とともに、わかりやすく説明していることが、本書の特長です。

(2) 着想、連想、整想の3プロセスについての、簡単な整理

本書は、「発想」を、「着想」→「連想」→「整想」という3段階のプロセスに分解しています。「着想」と「連想」は一般的な言葉であるのに対して、「整想」は著者である倉下さんの造語です。

この3つの概念は、キレイに整理されているので、簡単に表にまとめることができます。

 

どんなプロセス?

畑のメタファー

補助するツール(見える道具と見えない道具)

着想

アイデアを思いつくプロセス

種を集める

メモ
メモする習慣(気づきメモの習慣)

連想

アイデアを広げるプロセス

育てる

紙のノート
連想法(いわゆる発想法)

整想

アイデアを他人に伝わるように整えるプロセス

実を収穫する

デジタルツール(デジタルマインドマップ、アウトライナー)
アイデアを整える3つのポイント(要点、構造化、ストーリー)

 

2.「いきなり「整想」発想法」を掘り下げる

(1) 共感&納得だけれど、自分には、「連想」がなかった

発想を、「着想」→「連想」→「整想」という3つに分けること、そして、それぞれに畑のメタファーを対応させることは、ほんとうにわかりやすくて、しかもおもしろくて、とても共感し、納得しました。確かに、発想を分析すると、この3つに分かれます。なるほど!

でも、ひるがえって、自分の思考プロセスを考えてみたら、なんと、「連想」が見つかりませんでした。

メモによる「着想」と他人に伝えるための「整想」は、大切にしています。これに対して、「連想」というプロセスについては、このプロセスを他のプロセスと別のプロセスとして把握して取り組む、ということを、ぜんぜんしていません。私がブログ記事を書くときは、「着想」によってEvernoteに種をまいたら、いきなり、その種の「整想」に取りかかります。

「連想」は、発想法の根幹部分です。それは、いわゆる発想法が、連想法を意味することからも裏付けられます。それなのに、私は、「連想」のプロセスをすっ飛ばしてしまい、「着想」からすぐに「整想」に飛んでいます。

このことに気づき、これではぜんぜん発想になっていないのではないか、という危機感を覚え、「連想」プロセスを取り入れなくちゃ!と焦る気持ちが出てきました。でも、ちょっと立ち止まってみます。

私は、「着想」後、「連想」をすっ飛ばして「整想」に飛んでいるのですが、それでも、結果としては、それなりにいろいろな連想が出てきて、全体としてはそれなりの発想をすることができているように思います。このブログにしても、最近は、自分でもとても楽しんで文章を書けているのですが、それは、書きたいことがたくさん思い浮かび、それをひとつひとつ形にできているからです。

であれば、「着想」後、「連想」のプロセスをすっ飛ばして、いきなり「整想」のプロセスにとりかかっても、それはそれで別によいのではないかと、そんな開き直りに近いことも感じます。

そこで、この思考、つまり、「着想」したら、それを「連想」しようとしないで、いきなり「整想」プロセスに取りかかる思考法のことを、掘り下げてみます。なお、記載の便宜上、とりあえず、この思考法に、「いきなり「整想」発想法」という名前をつけておきます。

(2) 「いきなり「整想」発想法」の具体例

前提として、「いきなり「整想」発想法」の具体例を記載します。抽象的に、「着想」からいきなり「整想」に入る、といっても、それが何を意味するのかがはっきりしないと、検討がぼけちゃいそうなので。

具体例は、まさにこの文章のテーマである、「いきなり「整想」発想法」にしましょう。

a.「着想」

「着想」のプロセスはありました。きっかけは、もちろん、『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』を読んだことです。

より具体的には、次の2つです。

ひとつめは、この本の第3章、「アイデアの種を大きく育てる連想ノート術」を読んでいるとき、私は、ページの余白に、「連想法にはいろいろあるんだなあ。でも、自分は連想法使っていない。。。取り入れるべきか?」というメモを書きました。第3章に書いてあるような、アナログツールを使う方法や、4種類の発想法を、自覚的に使う、ということを、最近ぜんぜんしていないなあ、と思ったので、ここに問題意識を感じました。これが、ひとつめの「着想」です。

ふたつめは、読書メモのブログ記事(アイデアの「畑」と「地層」:『ハイブリッド発想術』読書メモ(「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか」番外編))を書いているときです。ブログ記事としての文章をまとめようとする中で、収まりのつかない部分がいろいろと出てきて、それを独立のEvernoteノートに「捨てる」ことをしました。このときに捨てられたもののひとつが、私には「連想」がない、ということでした(「捨てる」に関しては、思考の一部を捨てても死なない(なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか))。

b.「整想」

そして、いきなり「整想」です。

「連想」がない、ということを考えるために、これをテーマに、ブログ記事を書くことにしました。

ブログ記事を書くために私がすることは、Evernoteを開いて、そこに文章を書くことです。この段階でEvernoteの中にあったのは、

  • 「連想法にはいろいろあるんだなあ。でも、自分は連想法使っていない。。。取り入れるべきか?」というメモを写真に撮ったノート
  • 書評記事を書いたときに捨てられた「「連想」プロセスがない?」というタイトルのノート

の2つです。

この2つのノートを開いて、文章を書き始めました。

この文章は、最初から、ブログ記事にすることを前提に書いています。何を伝えたくて、なぜ伝えたいのだろうか、というようなことを考えながら、書いています。

つまり、この文章を書くことは、「整想」のプロセスです。

この「整想」作業は、現在進行形なので、(いわゆる、「←イマココ」というやつですかね。)この「整想」がどのように結実するのか、まだわかりません。

が、少なくとも、「着想」と区別された「連想」プロセスを経てから「整想」にたどり着いたわけではありません。

私が、「着想」からいきなり「整想」に飛ぶ、というのは、具体的には、こういう意味です。

(3) 「整想」プロセスによって、連想が生まれる

a.「いきなり「整想」発想法」は、「連想」プロセスによらずに連想する

具体例を書いて気づいたことは、「いきなり「整想」発想法」も、連想していないわけではない、ということです。連想はしています。でも、連想を「連想」プロセスによってしているわけではありません。

どういうことでしょうか。

発想には、連想が必要不可欠です。連想がなければ、それは発想ではありません。

しかし、連想は、「連想」プロセスによってのみ生じるわけではありません。連想は、もちろん「連想」のプロセスによっても生じますが、「着想」や「整想」のプロセスからも生じます。

そして、「いきなり「整想」発想法」は、「整想」プロセスによって連想が生じることを期待する発想法です。「連想」のプロセスから連想が生じることを期待するのではなく、「整想」をすることによって連想を引き出すことを期待する発想法です。

b.「整想」によって連想が生まれる

「整想」とは、思考にかたちを与えることです。不完全な思考の断片として着想した思考を、他者に届くようなかたちを与えることです。

思考にかたちを与えるということは、思考に何らかの枠組みを与えることと、だいたい同じです。たぶん。つまり、「整想」のプロセスは、思考の断片を何らかの枠組みに配置するようにはめていく作業です。

そして、思考の断片を何らかの枠組みに配置しようとすると、枠組みにうまくはまるものと、はまらないものが出てきます。また、すでに埋まった枠組みと、空白の枠組みも出てきます。

うまくははまったらそれでよいです。整想がうまく進んでいます。でも、うまくはまらない思考の断片も、必ず出てきます。そのとき、思考の自然流れとして、枠組み自体を考え直したり、思考の断片の方をちょっと変えたり、というように、思考は進みます。これは、連想そのものです。

枠組みの方を見ても、まだ思考の断片がはまっていない空白があると、その空白を埋めるのはどんな思考の断片なんだろう、という思考が進みます。これも連想です。

c.「いきなり「整想」発想法」の意義

「いきなり「整想」発想法」は、いきなり「整想」プロセスに取り組むことによって、その過程で連想を得ることをめざす発想法です。これはこれで、ひとつの方法なのかなと思います。

ただし、発想が、「着想」→「連想」→「整想」という3プロセスで進むことは、理屈で考えれば、発想のあるべき姿です。また、「整想」にとりかかる前に、きちんと「連想」のためのプロセスを経ておくと、「整想」段階である程度連想が終わっているため、「整想」がスムーズに進みそうです。(「いきなり「整想」発想法」は、「整想」プロセスで行きつ戻りつ混沌状態になりがちです。そのため、「整想」プロセスがしばしば行き詰まり、アウトプットが安定しないきらいがあります。)

そこで、自分の今の発想法である「いきなり「整想」発想法」もある程度は維持しつつ、同時に、「連想」プロセスに習熟できるように、練習していきたいと思います。

3.「私は、なぜ、思考するツールとして、Evernoteを使うのか?」

この記事も、広い意味では、「私は、なぜ、思考するツールとして、Evernoteを使うのか?」という問いを検討する一過程です。

私の思考法が「いきなり「整想」発想法」だから、私にとって、Evernoteは、優れた思考ツールなんじゃないかな、という気がします。

Evernote×思考。Evernoteで、考えを捕まえ、育て、寝かせる。

「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか?」の「はじめに」

思考の一部を捨てても死なない(なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか)

アイデアの「畑」と「地層」:『ハイブリッド発想術』読書メモ(「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか」番外編)

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