*

やらなくちゃいけないことを安心して忘れるため、タスクを管理する

1.絶対思い出せる確信があると、安心して忘れられる

(1) 今よりもう少し先でやるべきタスクは、そのタスクに取りかかるべきときまでは、忘れられていても問題ない

タスクは、やらなくちゃいけないことです。ですから、タスクは、やり忘れてはいけません。

でも、ぜんぶのタスクを今すぐにやらなくちゃいけないわけではありません。一定の、というか、大部分のタスクをやるべきタイミングは、今ではなくて、もう少し先です。

今よりもう少し先にやらなくちゃいけないタスクは、今よりもう少し先のタイミングで、やり忘れちゃいけないわけです。今この時点では、忘れていても、問題はありません。そのタスクをやるべきタイミングで、そのタスクのことを思い出せるなら、今は、そのタスクのことを、忘れていてもかまいません。

(2) それでも、今よりもう少し先でやるべきタスクを、今忘れていることに、何となく不安を感じる

理屈ではその通りです。でも、今よりもう少し先でやるべきタスクを、今、忘れていると、私は、何となく不安を感じます。今後自分がやるべきすべてのタスクを、忘れずに覚えていないと、安心できない気がします。

それはなぜかというと、今、いったんそのタスクを忘れてしまうと、そのタスクをやるべきタイミングにも、そのタスクのことを忘れっぱなしになっちゃうのではないか、と不安になるからです。そのタスクをやるべきタイミングで、そのタスクのことを思い出せないのではないかという不安から、今、何らかのタスクを忘れてしまうことに、不安を感じます。

(3) 絶対思い出せる確信があると、安心して忘れられる

今、今より少し先に取りかかるべきタスクを忘れることに不安を覚えるのは、今より先になったときに、そのタスクを思い出せないのではないか、という不安が原因です。逆に言えば、そのタスクに取りかかるべきタイミング、今より少し先のタイミングに、そのタスクに取りかからなければいけないんだ、ということを、絶対に思い出せる、という確信があれば、今より少し先に取りかかるべきタスクのことを、今、忘れることに、不安を感じることはありません。

絶対に思い出せる確信があるなら、今この場所で取りかかるべきタスク以外のタスクのことを、安心して、忘れることができます。

2.今より少し先のタイミングでやらなくちゃいけないことを、安心して忘れられることには、大きなメリットがある

(1) 今より少し先のタスクを忘れないでいるのは、大変

今より少し先のタイミングでやらなくちゃいけないことを忘れないようにするのは、なかなか大変です。

a.常に気を張る

まず、忘れちゃわないように気を張っている必要があります。

b.忘れていないかという不安を戦う

次に、何かのタスクを忘れちゃっているのではないだろうかという不安と戦う必要があります。

c.意識するだけで憂鬱になることを意識しなくちゃいけない

最後に、忘れないためにやらなくちゃいけないことを意識に登らせると、やらなくちゃいけないことのリストの中に並んでいる、そのことを考えると憂鬱な気持ちになるタスクに、意識が持って行かれてしまいます。

(2) 今より少し先のタスクを安心して忘れられるのは、とても楽

今より少し先のタイミングでやらなくちゃいけないことを忘れられるのは、とても楽です。大きなメリットがあります。

a.タスクを覚えていることに気を張る必要なし

まず、タスクを覚えていることに気を張る必要がありません。忘れたって、必要なタイミングで、絶対思い出せるなら、無理して覚えている必要はないので、気を張っている必要もありません。

b.忘れてもいいから、忘れているのではないかという不安とは無縁

次に、忘れているのではないか、という不安とは無縁です。なぜなら、忘れてもいいからです。忘れているタスクはごまんとあるでしょうが、別に忘れても問題ないので、忘れているのではないか、という不安を感じる必要はありません。

c.憂鬱なことは、やるべきときまで、意識しない

憂鬱なことを意識するのは、そのタスクに取りかかるべきときだけです。それまでは、憂鬱なことは、きれいさっぱり忘れます。

3.やらなくちゃいけないことを安心して忘れるため、タスクを管理する

今より少し先にやらなくちゃいけないことを安心して忘れることには、大きなメリットがあります。今より少し先にやらなくちゃいけないことを安心して忘れるために必要なのは、そのやらなくちゃいけないことをやるべきタイミングが来たときに、そのやらなくちゃいけないことを絶対に思い出せるような仕組みを作っておくことです。

私の考えでは、タスク管理の役割は、ここにあります。タスク管理は、やらなくちゃいけないこと(タスク)を、そのタスクに取りかかるべきまさにそのタイミングで、絶対に思い出せるようにするための仕組みです。

今より少し先にやらなくちゃいけないことを、今は、安心して、きれいさっぱり忘れるために、タスクを管理しましょう。

スポンサードリンク

関連記事

no image

タスク管理は、未来だけでなく、今と過去を扱う

1.はじめに:「タスク管理は、未来のタスクだけでなく、今のタスクと過去のタスクも対象とする」という考

記事を読む

no image

「Dailyタスクリスト」の3つの特徴(タスクの実行前・実行中・実行後)

1.「Dailyタスクリスト」を考える目的 (1) 「ハイブリッド手帳システム」の「Toodl

記事を読む

no image

日々の仕事の中で育てる『私の教科書』

1.「ずっと完成しないで変化し続ける有機体」の考え方を、日々の仕事で具体化する (1) 最近もっとも

記事を読む

no image

タスク収納場所マトリクスで、タスクを収納する場所を突き止める

1.タスク収納場所マトリクス (1) タスクを収納する場所 先日、タスク管理システムのいうシステムと

記事を読む

no image

「忘れる」ためのタスク管理と、「思い出す」ためのタスク管理

1.タスク管理の抽象論:「忘れる」ためのタスク管理・「思い出す」ためのタスク管理 ある日,いまま

記事を読む

no image

Toodledoで「Dailyタスクリスト」の3つの特徴を実現するために、Toodledoのどの機能をどう使うとよいか

1.はじめに 〜Toodledoで「Dailyタスクリスト」〜 (1) Toodledoで「Dai

記事を読む

no image

R-styleの源流が、ここにある気がした。書評『コンビニ店長のオシゴト』

1.期待してなかった『コンビニ店長のお仕事:~個性的なお店の作り方~』、読んでよかった (1) 『

記事を読む

no image

Toodledo&Googleカレンダー運用の基礎理論に! 『「超」整理法』の「仕事の進め方五原則」のご紹介

1.Kindleで、『「超」整理法』シリーズを読みなおした 先日、『「超」整理法』シリーズを読み直し

記事を読む

no image

頭が混乱したときに備えて、具体的な行動を決めておく。『ねじまき鳥クロニクル』岡田亨の基本技

1.岡田亨の基本技 『ねじまき鳥クロニクル』の主人公の「僕」、岡田亨は、頭が混乱すると、アイロンがけ

記事を読む

no image

いつの間にか知恵が蓄積されている

1.いつの間にか知恵が蓄積されている (1) 知恵を整理して蓄積するのが大の苦手だけど、あこがれが

記事を読む

スポンサードリンク

スポンサードリンク

no image
お待たせしました! オフライン対応&起動高速化のHandyFlowy Ver.1.5(iOS)

お待たせしました! なんと、ついに、できちゃいました。オフライン対応&

no image
「ハサミスクリプト for MarsEdit irodrawEdition」をキーボードから使うための導入準備(Mac)

諸事情により、Macの環境を再度設定しています。 ブログ関係の最重要は

no image
AI・BI・PI・BC

AI 『〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』を読

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]「それは、サピエンス全体に存在する協力を増やすか?」という評価基準

1.「社会派」に対する私の不信感 (1) 「実存派」と「社会派」 哲学

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]サピエンス全体に存在する協力の量と質は、どのように増えていくのか?

『サピエンス全史』は、大勢で柔軟に協力することがサピエンスの強みだと指

→もっと見る

  • irodraw
    彩郎 @irodraw 
    子育てに没頭中のワーキングパパです。1980年代生まれ、愛知県在住。 好きなことは、子育て、読書、ブログ、家事、デジタルツールいじり。
    このブログは、毎日の暮らしに彩りを加えるために、どんな知恵や情報やデジタルツールがどのように役に立つのか、私が、いろいろと試行錯誤した過程と結果を、形にして発信して蓄積する場です。
    連絡先:irodrawあっとまーくtjsg-kokoro.com

    feedlyへの登録はこちら
    follow us in feedly

    RSSはこちら

    Google+ページ

    Facebookページ

PAGE TOP ↑