*

MemoFlowyを爆速にするメモ用サブアカウント運用

公開日: : WorkFlowy

千葉雅也さんのツイートがうれしくて。

彩郎のWorkFlowy(2016年7月1日段階)」と「WorkFlowyで文章群を書き続ける環境の一例(2016年7月1日段階)」にちょこっと書いた小ネタを紹介します。

1.取り組む課題

(1) 前提

頭に浮かんだことをメモする場所として、WorkFlowyは優秀である。

参考:なぜ、WorkFlowyにメモをするのか?

すべてのメモをWorkFlowyに集約するには、移動中に頭に浮かんだメモをサクサクとWorkFlowyに放り込めるためのアプリが求められる。MemoFlowyは、この要請に応えるアプリである。

参考:MemoFlowyの進化は止まらない。メモ入力画面から直接WorkFlowyに書き込めるように!(Android Ver.1.1 & iOS Ver.1.4)

(2) 課題

しかし、WorkFlowyのアカウント内に存在するトピック数が増えると、アプリがWorkFlowyのアカウントを読み込むために、それなりに時間がかかる。アウトライン読み込みまでに数十秒もかかるほどになると、MemoFlowyを使うための心理的なハードルが上がってしまう。

移動中に頭に浮かんだことをMemoFlowyからWorkFlowyに入れておくことを、もっともっと気楽にするため、何かよい工夫はないか?

2.方策

MemoFlowy専用のメモ用サブアカウントを用意して、メインアカウントのメモ用Inboxトピックを、メモ用サブアカウントに共有する。

WorkFlowyの超優秀で柔軟な共有機能を存分に活かした運用であるサブアカウント運用の応用である。

参考:WorkFlowy Proの共有機能で、スマーフォン用サブアカウントに「flow」トピックを共有する

概要、

  • 新しいWorkFlowyアカウントとして、MemoFlowy専用の「メモ用サブアカウント」を作る。
  • メインアカウントに、「メモ用Inboxトピック」を作る。
  • メインアカウントのメモ用Inbox用トピックを、メモ用サブアカウントに対して、編集可能でプライベート共有(Pro共有)する。
  • メモ用サブアカウントには、メインアカウントから共有を受けたメモ用Inboxトピックしか入れない。

というもの。

メモ用サブアカウント

1日1回、メインアカウントからの操作で、メモ用Inboxトピック配下のトピックを、メモ用Inboxトピックの外に出す、というかたちで運用すれば、

結果として、

  • MemoFlowy専用のメモ用サブアカウントのトピック数を少なく抑えることができるから、MemoFlowyからのWorkFlowy読み込みはずっと軽快なまま
  • メインアカウントの中に、1日ごとのInboxがアーカイブされる

という状態になるため、とても合理的である。

3.補足

3点、補足します。

(1) MemoFlowyに登録するWorkFlowyアカウントのトピック数を、少なく抑える必要があるのか?

a.問題意識

MemoFlowyは、アウトライン読み込み中でもメモを書き出せる設計になっている。

参考:なぜ、MemoFlowyを使うのか?(1) すぐにメモを書き出せる

その上、最新バージョンでは、メモ入力画面から直接メモを送信できるため、WorkFlowyの読み込みが終わらない間に、好きなだけメモを書くことができる。

参考:MemoFlowyの進化は止まらない。メモ入力画面から直接WorkFlowyに書き込めるように!(Android Ver.1.1 & iOS Ver.1.4)

であれば、わざわざMemoFlowy専用のメモ用サブアカウントを用意して、MemoFlowyに登録するWorkFlowyアカウントのトピック数を少なくしておく意味はあるのか?

b.私が実感する意味

私は、少なくとも、心理的な意味を実感する。

MemoFlowyを使っていると、何回かに一度、MemoFlowyがWorkFlowyアウトライン全体を読み込む。この読み込みはバックグラウンドだから、読み込みを待つ必要はない。でも、データ通信は必要。

バックグラウンドでの通信くらい、大したことない、という気もする。でも、WorkFlowyのアウトライン全体のデータサイズが約10MBだったとして、MemoFlowyを1日20回使い、そのうちの5分の1でアウトライン全体の読み込みが発生するとすると、MemoFlowyだけで、1日あたり10MB×4回=40MBのデータ通信を消費する。毎日使えば、1か月で1.2GBなので、昨今の3GB制限などを考えると、気にならなくはない。

問題は、少しでもこのことを意識すると、MemoFlowyを立ち上げることに身長になってしまうこと。データ通信が発生してまで、MemoFlowyからメモしなくてもいいかなあ、なんて考えてしまう。

メモをとるためにとても大切なことは、心理的なハードルが低いこと。メモしようとするたびに、「でも、データ通信量がなあ」なんて一瞬でも気になってしまうと、メモできない。だから、以前の私は、MemoFlowyを立ち上げる回数が、それほど多くなかった。

これに対して、メモ用サブアカウントを使えば、MemoFlowyがWorkFlowyを読み込むために必要とする通信は、ごくわずか。MemoFlowyを立ち上げることに対する心理的なハードルがゼロになる。

(2) (メモ用ではない普通の)サブアカウントとの関係は?

メモ用ではない普通のサブアカウント運用とは、どのように使い分けたらよいか?

現時点で、私は、両方のサブアカウントを使っている。トピックの構造は、サブアカウントの中に、メモ用サブアカウントを作る、というものである。

つまり、

  • メインアカウント(Pro)[Google Chrome]
    • サブアカウント(Free)[WorkFlowy専用Firefox・HandyFlowy]
      • メモ用サブアカウント(Free)[MemoFlowy]

という形になっている。

こんなトピック構造にしている理由は、サブアカウントの操作で、メモしたトピックをメモ用サブアカウントの外に出すことができるから。

つまり、HandyFlowyからの操作で、メモ用サブアカウントから出すことができる。

HandyFlowyから「メモ用Inboxトピック」(私の場合は、「☆MemoFlowy☆」)のひとつ上の階層のトピックにZoomし、

メインアカウントの中のメモ用サブアカウント

メモ用Inbox内に作ったその日のメモトピックにカーソルを合わせて、

カーソルを置いて、

HandyFlowyの「<<」ボタンからトピックの階層を上げれば、MemoFlowyで書いたメモをメモ用Inboxトピックの外に出すことができる。

外に出す

メモ用Inboxトピックの外に出すいうことは、すなわち、MemoFlowy専用のメモ用サブアカウントからトピックが消える、ということ。

(3) 1日ごとにメモ用サブアカウントの外に出す必要があるのか?

1日1回、メインアカウントからの操作で、メモ用Inboxトピック配下のトピックを、メモ用Inboxトピックの外に出す、という運用のことを書いた。

この運用をする必要はあるのか?

今のところ、できるだけ守りたいと思っている。理由は2つある。

ひとつは、メモ用サブアカウントのトピック数を少ない状態で維持するため。この運用なら、1日分のメモだけしか保持しないから、とても少ない状態で維持できる。

もうひとつは、1日分のメモを集約できるから。

MemoFlowyは、「WorkFlowy版PostEver」のようなアプリだけれど、今のところ、自動的に1日分のメモを1つのトピックにまとめる機能は持っていない。でも、毎日1日分のメモを手動で移動させれば、結果として、メインアカウントの方に、1日ごとのメモがアーカイブされる。

これは、WorkFlowyに日付トピックを作り、一日ごとのInboxにする、という運用との相性もよさそう。

WorkFlowyに日付トピックを作り、一日ごとのinboxにする

蛇足

千葉雅也さんの影響力は半端ないです。

千葉さんがWorkFlowyのことをツイートし始めた2016年5月末から、日本におけるWorkFlowyは、次の段階に進んだ気がします。これからが楽しみです。

スポンサードリンク

関連記事

no image

WorkFlowyを共同制作環境として活用する(3) 誰から誰へを表現するシンプルで柔軟な仕組み「ダイナミックタグシステム」

HandyFlowy&MemoFlowyの開発は、主に、WorkFlowyの共有トピックのう

記事を読む

no image

Evernote・WorkFlowy/カード・こざね

1.はじめに 『知的生産の技術』を読んだ私が感じたことは、同書のカード・システムとWorkFlowy

記事を読む

no image

WorkFlowyでテキストを削除するときに僕が使う削除じゃない機能のこと(その1)

1.はじめに〜WorkFlowyでテキストを削除するときに僕が使う削除じゃない機能のこと〜 『Wor

記事を読む

no image

WorkFlowyの有機体から、暫定的な作品群を切り出す。AppleScript「WF2html_p3.scpt」による魔法を公開します。

1.WorkFlowyでブログ原稿を書くとは、WorkFlowyでどこまで書くことなのか? (1) 

記事を読む

no image

【2015年の文章】WorkFlowyで文章を書き続けていたら、文章を書くことが、もっと好きになった

「文章を書く」ということは、私にとって、とても大切なことです。 2015年は、私にとって、「文章を書

記事を読む

no image

WorkFlowy&HandyFlowyに文字置換機能を追加する「ReplaceFlowy」

マロ。さんが、また偉大な仕事を達成しました。 WorkFlowyに、文字置換機能を追加するブックマー

記事を読む

no image

[厳選]入門一歩めから役立つWorkFlowy基本操作5選

1.はじめに WorkFlowyには、大きな可能性があります。自分なりの使い方を工夫すればするだけ

記事を読む

no image

MemoFlowy ver.1.2のまとめと、HandyFlowyとMemoFlowyの相乗効果

1.MemoFlowy ver.1.2のまとめ MemoFlowy ver.1.2の内容を連載形式で

記事を読む

no image

WorkFlowy基本5原則【第5原則】毎日の生活の中で気軽に使ってみる

1.はじめに WorkFlowyは、他の道具にはあまり見られない特徴を持つ、ちょっと変わった道具で

記事を読む

no image

「WorkFlowyを育てる」という固定ページを作りながら考えたこと(KDP・流動体・トピック共有)

1.「WorkFlowyを育てる」という固定ページを作りました 2015年1月7日に「WorkFlo

記事を読む

スポンサードリンク

スポンサードリンク

no image
お待たせしました! オフライン対応&起動高速化のHandyFlowy Ver.1.5(iOS)

お待たせしました! なんと、ついに、できちゃいました。オフライン対応&

no image
「ハサミスクリプト for MarsEdit irodrawEdition」をキーボードから使うための導入準備(Mac)

諸事情により、Macの環境を再度設定しています。 ブログ関係の最重要は

no image
AI・BI・PI・BC

AI 『〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』を読

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]「それは、サピエンス全体に存在する協力を増やすか?」という評価基準

1.「社会派」に対する私の不信感 (1) 「実存派」と「社会派」 哲学

no image
[『サピエンス全史』を起点に考える]サピエンス全体に存在する協力の量と質は、どのように増えていくのか?

『サピエンス全史』は、大勢で柔軟に協力することがサピエンスの強みだと指

→もっと見る

  • irodraw
    彩郎 @irodraw 
    子育てに没頭中のワーキングパパです。1980年代生まれ、愛知県在住。 好きなことは、子育て、読書、ブログ、家事、デジタルツールいじり。
    このブログは、毎日の暮らしに彩りを加えるために、どんな知恵や情報やデジタルツールがどのように役に立つのか、私が、いろいろと試行錯誤した過程と結果を、形にして発信して蓄積する場です。
    連絡先:irodrawあっとまーくtjsg-kokoro.com

    feedlyへの登録はこちら
    follow us in feedly

    RSSはこちら

    Google+ページ

    Facebookページ

PAGE TOP ↑