Gmailを使う(1) Gmailからすべてのメールアドレスのメールを送受信し、Gmailにすべてのメールを集約する
1.Gmailの強みを発揮するために
(1)Gmailの強み
Gmailの強みは、以下の3点ではないかと思います。
a.容量
無料で10GBの容量が用意されている上、料金を払えば追加容量購入が可能です。普通に使っていれば、無料の10GBもなかなか使い切れません。(私は、2006年のお正月にGmailを使い始めました。これまでに6年半Gmailを使っていますが、現在で42%です。このペースなら、まだ8年程度は追加容量なしでいけそうです。)
b.検索
Gmailの検索機能は優秀です。若干時間がかかることもありますが、適当にキーワードで検索すれば、たいてい、目的のメールを探し出すことができます。
c.メールを消さずにアーカイブ
10GBの大容量と検索機能を備えているからこそできる技だと思うのですが、Gmailにおけるメール管理の特徴は、すべてのメールを、消さずにアーカイブすることにあります。メールをアーカイブすれば、受信トレイからは消えてしまいます。しかし、Gmailの中には保存されています。メールをアーカイブするために必要なのは、クリックひとつか、ひとつのキーを押すことだけです。メールを気楽にアーカイブできることで、受信トレイをきれいに保ちやすいことが、Gmailの使い勝手を向上させています。
(2)Gmailの強みを活かすために、すべてのメールをGmailに集約する
この3点のGmailの強みは、自分が使っているすべてのメールアドレスのメールをGmailに集約することによって、最大限に発揮されます。
まず、Gmailなら、自分が使っているすべてのメールアドレスのメールを保存しておくことが可能です。豊富な容量がありますので、容量がいっぱいになる心配は、あまりありません。また、検索機能によって、整理にエネルギーを費やさなくても、目的のメールを拾い出すことができます。
そして、自分が使っているすべてのメールアドレスのメールをGmailに集めれば、自分が関わった特定のメールを探すとき、検索対象をGmailだけに絞ることができます。Gmailを探せば、あるなら見つかりますし、見つからなければないのだとあきらめることができます。(『「超」整理法』にも書いてあったとおもうのですが、何かを探すことの効率を上げるための最大のコツは、探すべき場所をできる限り絞ることです。)
自分が使っているすべてのメールアドレスのメールをGmailに集約することで、Gmailの強みは存分に発揮されます。
2.Gmailにすべてのメールを集約するために、Gmailで他のメールアドレスのメールを送受信する
(1)Gmailへのメールインポート
Gmailにすべてのメールを集約するために、Gmailにメールをインポートする、という手段をとることもできます。Gmailは、「メッセージと連絡先のインポート」という機能を持っているため、他のウェブメール(HotmailやYahoo!メール)からメッセージをインポートすることが可能です。また、IMAPという接続方法を使って、ローカルのメーラーにあるメールをGmailにアップロードすることでインポートすることも可能です。
(2)最初からGmailで他のメールアドレスのメールを送受信する
しかし、最初から、Gmailですべてのメールを受信し、Gmailからすべてのメールを送信すれば、自動的に、すべてのメールはGmailに集約されます。
GmailのMail Fetcherという機能を使えば、Gmailから、他のメールアドレスのメールを受信することができます。また、Gmailは、他の他のSMTPサーバーを経由して、他のメールアドレスからメールを送信することができます。
これは、かいつまんで言えば、Gmailを、メーラーのように使う使い方です。
メールを送受信する場合、通常は、OutlookExpressやWindowsLive、Becky!、Thunderbird、秀丸メールなど、メーラーと呼ばれるアプリケーションを使用します。メールは、メールサーバーというインターネット上のコンピュータに届き、メールサーバーを通じて送信されます。メーラーは、メールサーバーまでいってメールを取りに行ってくれたり(メールの受信)、メールサーバーまでメールを出しにいってくれたり(メールの送信)します。
このメーラーとおおむね同じことを、Gmailがやってくれます。Gmailが、POP3接続によって他のメールサーバーにメールを取りに行ってくれます。Gmailが、SMTP接続によって、他のメールサーバーを経由して、メールを送信してくれます。
独自に設定した [From] アドレスの追加 – Gmail ヘルプ
3.Gmailで他のメールアドレスのメールを送受信する方法
Gmailで他のメールアドレスのメールを送受信するための設定は、そんなに難しくありません。
(1)用意するもの
用意するものは、プロバイダ等から提供された、メール設定用の情報です。通常のメーラーでメールを送受信するための設定を行うために必要な情報と同じ情報が必要です。POPサーバーのアドレス、SMTPサーバーのアドレス、ID、パスワードなどです。
(2)受信の設定
まず、Gmailを開きます。
- 設定メニューから、「アカウントとインポート」を開きます。
- 「POP3 を使用して他のアカウントのメッセージを確認」の「自分の POP3 メール アカウントを追加」をクリックします。
- ここに必要事項を入力し、「アカウントを追加」をクリックします。
受信の設定は、これで完了です。
(3)送信の設定
a.確認メッセージ
このまま引き続き、送信の設定をすることができます。POP3経由の受信設定が終わると、
メールアカウントを追加しました。
これで、このアカウントからメールを取得できるようになります。
さらに ●● からメールの送信もできるようにしますか?
という確認メッセージが表示され、
- はい。● としてメールを送信できるようにします。
- いいえ (後で変更できます)
というオプションが提示されます。
ここで、「はい」を選ぶと、そのまま送信の設定をすることができます。
b.別のメールアドレスを追加
「別のメールアドレスを追加」というダイアログが現れると思います。ここで、Gmail経由で送信するか、SMTPサーバー経由で送信するかを、選択することができます。
Gmail経由で送信するのは、Gmailが、送信者に別メールアドレスを表示して送信することです。迷惑メールフィルタによっては、はじかれてしまいます。ですから、可能であれば、SMTPサーバー経由で送信するほうが望ましいと思います。
以下、SMTPサーバー経由で送信する方法を説明します。
まず、
- Gmail 経由で送信する(セットアップが簡単)
- SMTP サーバー経由で●●送信します
という2つの選択肢のうち、「SMTPサーバー経由で●●送信します。」を選択します。
c.SMTPサーバー経由で別メールアドレスのメールを送信
すると、
- SMTP サーバー
- ポート
- ユーザー名
- パスワード
などの入力欄が表示されます。そこで、
- SMTPサーバー、ユーザー名、パスワードは、プロバイダから提供されたものを入力します。
- ポートと接続については、通常は、そのままでよいはずです。
すると、
確認手順に従ってメール アドレスを追加します
ご使用の他のサーバーを検出し、認証情報を確認しました。操作は残り 1 つです。
というメッセージが表示されます。
d.メールアドレスの確認
次に進むと、
確認コードを記載したメールを●●に送信しました。
メール アドレスを追加するには、次のいずれかを実行します。
確認メールのリンクをクリックします
または
確認コードを入力します
というメッセージが現れます。
Gmailチームから、追加するメールアドレスに、確認コードを記載したメールが送信されています。この時点では、既に、そのメールアドレスに届いたメールをGmailで受信できるようになっています。ですから、Gmailの受信トレイを確認します。
Gmailの受信トレイに、「Gmail チーム」から、「Gmailからのご確認-●●を差出人としてメールを送信します」というメールが届いているはずです。そのメールの中にある、
Gmail アカウント (■■@gmail.com) から ●●の差出人アドレスでメールを送信するには、まず下記のリンクをクリックしてリクエストを承認してください。
の下に記載されたURLをクリックすると、確認が完了します。
e.確認の完了
ブラウザに、
確認が完了しました
Gmail ユーザーは●● としてメールを送信できるようになりました。
Gmail アカウントに戻るには、ここをクリックしてください。
というメッセージが表示されたら、設定完了です。
f.From欄による送信メールアドレスの選択
送信者の設定が完了すると、Gmailのメール作成画面において、「From」欄に、プルダウン式の選択メニューが現れます。ここから、送信メールアドレスを選択することができます。
(4)つまづきがちなところ
POP3経由で受信するための設定は、そんなに問題ないと思います。
SMTPサーバー経由でメールを送信するための設定は、プロバイダが提供するSMTPサーバーによっては、けっこう難しいことがあるかと思われます。
デフォルトのままだと、パスワードやIDがあっていても、エラーが出る場合があります。そのときは、ポートと接続方法の組合せをいろいろと試して、エラーが出ない組合せを見つけ出すしかありません。
もっとも、それでも無理なら、Gmailのサーバーを利用してメールを送信するという選択肢もあります。
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