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アナログでの思考を、Evernoteに集め、アウトプットにつなげる

公開日: : Evernote, 書き方・考え方

1.はじめに

近頃の私は、しばしば、スターバックスで昼ご飯を食べます。1時間の昼休みをフルに使い、おいしいシナモンロールとドリップコーヒーをいただくだけでなく、仕事からも家庭からも離れた、自分ひとりの時間を過ごしています。自分ひとりの時間の中で、自分なりに設定したテーマを考える、ということを楽しんでいます。

第3の場所スターバックスで昼ご飯を食べて、自分ひとりの時間を確保する

スターバックスに通い始めたとき、私は、ノートパソコンを持込み、Evernoteを開いて、文章を書くことによって、考えていました。私にとって、考えることは、文章を書くこととほぼイコールです。また、私は、自分が書く個人的な文章のすべてをEvernoteに集約しています。そのため、私にとっては、考えるために、Evernoteという道具と文章を書くという手段を使うことは、ごく自然なことでした。

Evernote×思考。Evernoteで、考えを捕まえ、育て、寝かせる。

ところが、先日、スターバックスでノートパソコン&Evernoteが使えない、ということがありました。ノートパソコンの充電を忘れていた上に、電源ありの席が満席だったためです。そこで、やむを得ず、かばんの中に入っていたアナログノートと三色ボールペンという道具を使い、手でいろいろ書くという手段で、考えてみました。

ここ数年、私は、考えるときはできる限りEvernoteを使うことを意識していました。そのため、アナログで考えたのは、久しぶりでした。久しぶりにやってみると、アナログノートと三色ボールペンを使って考えることには、Evernoteで考えることにはないメリットがありました。

それ以来、スターバックスで昼ご飯を食べる第3の時間には、むしろ、パソコンは使わずに、アナログノートと三色ボールペンを使って、アナログで考えることにしています。

そこで、この文章では、Evernoteで考えることと比較して、アナログで考えるメリットとデメリットを整理した上で、メリットを活かし、デメリットを消すには、どうしたらよいのか、考えます。

2.アナログで考えるメリットとデメリット(Evernoteで考えることと比較して)

(1) メリット

現段階で私が感じる、Evernoteで考えることと比較したときの、アナログで考えることのメリットは、次の4つです。

  • a.目が疲れない
  • b.荷物が軽い
  • c.場所を選ばない
  • d.Evernoteでは使えないツールを使える(色・図・二次元)

a.目が疲れない

まず、目が疲れません。

最初に上げるべきメリットかは微妙です。あんまり賛同は得られないかもしれません。でも、これは大きなメリットです。なぜなら、私にとって、目の疲れは、ボトルネックだからです。

私は、日常的に、わりと目を酷使しています。職場にいる時間の大部分は、パソコンに向かって文書を作っています。外出先でも、多くの時間を、スマートフォンからメールやタスクやスケジュールやメモを処理することに費やしています。

そのため、夕方になると、ずいぶんと目が疲れています。そして、目が疲れてくることに応じて、集中力や思考力が落ちてくるような気がします。私のボトルネックは、目の疲れです。

目の疲れがボトルネックだということは、一日の中に目を疲れさせない時間の使い方を組み込めば、その分、一日トータルの生産性はアップするはずです。アナログノートを使って考えることは、Evernoteを使って考えることと比べて、圧倒的に、目が疲れません。

そのため、目が疲れないということは、アナログノートを使って考えることの、大きなメリットです。

b.荷物が軽い

次に、パソコンを持ち運ぶ必要がないので、荷物が軽いです。

今、私が使っているのは、VAIO Tの11インチです。私は、持ち歩き用を前提に、この機種を選定しました。しかし、案外、重たかったです。VAIO Tを持ち歩くと、荷物が重たくなります。

これに対して、アナログノートは、軽いです。パソコンと比較すれば、圧倒的に軽いです。荷物が軽くなります。

荷物が軽いので、ノート以外に、紙の本を1,2冊持ち歩くことに対する心理的な抵抗も消えます。Kindle本がかなり増えたとは言え、まだ紙しかない本もある中で、お気に入りの本1,2冊をかばんの中に放り込んでおけることは、それなりのメリットです。

c.場所を選ばない

それから、場所を選びません。

私はスターバックスを基本にしているので、ここでいう「場所を選ばない」は、スターバックス内での場所という意味になるのですが、パソコンを使わないなら、電源のあるなしを気にする必要がありません。電源ありの席が満席でも問題ないですし、電源なしの席で居心地がよさそうな席があれば、迷わずそちらを選択できます。

スターバックスをより快適に使うために、これも小さくないメリットです。

d.Evernoteでは使えないツールを使える(色・図・二次元)

最後に、Evernoteでは使えない(あるいは、使いにくい)ツールを使えます。

まず、三色ボールペンを使っているので、色を使えます。黒以外に、赤、青、緑です。三色ボールペン方式に従い、主観的なことを緑色で書き、重要なことを赤色で書けば、自分の思考を色分けして整理できます。(Evernoteでも色分けは可能です。が、面倒です。)

それから、図や絵や記号を使えます。自分が書いた文字を丸でくくって矢印をつけたり、簡単なマトリクスを作って象限を埋めたり、ということが簡単です。(Evernoteでもある程度は可能ですが、紙の方が圧倒的に簡単です。)

そして、アナログノートなら、二次元を使うことができます。見開きページのどの場所に書くかによって、書いたことの意味上の関係を表現することができます。二次元は、思考を進める上で、かなり強力な武器です。(Evernoteのテキストノートは、一次元です。項目や項目番号を使うことで、二次元で書くこともある程度可能ですが、テキストである以上、本質的には、一次元です。)

(2) デメリット

これに対して、アナログのデメリットもあります。(裏を返せば、これは、Evernoteのメリットです。)

次の4つです。

  • a.思考の過程や成果が散逸するおそれがある
  • b.文字を書くスピードが遅い
  • c.思考の種がそこにない
  • d.アナログはアウトプットまでの距離が遠い

a.思考の過程や成果が散逸するおそれがある

いちばん大きなデメリットは、アナログでの思考は、散逸してしまうおそれがある、ということです。

Evernoteを使って考えることのいちばんのメリットは、「Evernoteを使って考えれば、思考の過程や成果が、すべて自動的にEvernoteに蓄積され、散逸しない」ということです。

「なぜ●●にEvernoteを使うのか」という記事をいくつか書いた理由と現時点の到達点

これに対して、アナログノートを使って考えると、そこで考えた過程や成果は、自動的には、集約されません。アナログノートの整理をいい加減にしていると、せっかくよいことを思いついても、そのとき考えたことは、どこにもたどり着きません。

b.文字を書くスピードが遅い

アナログで文字を書くスピードは、キーボードを使ってEvernoteに文字を書くスピードよりも、格段に劣ります。

アナログで、文章によって思考を進めようとすると、文字を書くスピードがボトルネックになり、うまく考えることができません。

c.思考の種がそこにない

私がEvernoteを思考のためのよいツールだと考える理由のひとつは、思考の種を全部Evernoteに集めておくことができるからです。Evernoteにおける思考の種を集めておくノートブックを開けば、そこには、雑多な思考の種がたくさんしまわれています。私は、その中から、目についたものをひとつ選び、その種を育てればよいだけです。

これに対して、アナログノートには、すべての思考の種を集約できる場所がありません。

d.アナログはアウトプットまでの距離が遠い

最後に、アナログで考えたことは、アウトプットまでの距離が遠いです。油断していると、アウトプットに結実しません。

Evernoteで何かを考えて、その何かをまとまった文章にすることができれば、そこからブログ記事という形でアウトプットするまでは、一息です。Evernoteで考えたこととブログ記事としてのアウトプットとの間の距離は、近いです。

考えることは、それ自体が楽しいことです。でも、考えた結果を何らかの形でアウトプットすると、考えることとアウトプットがうまく循環して、もっと楽しくなります。そのため、私は、何かを考えたなら、できるかぎり、その何かをブログ記事としてアウトプットできたらいいな、と思っています。

思考を育てるシステムの構成要素としてのEvernoteとブログ

これに対して、アナログで考えたことは、そのままでは、ブログ記事というアウトプットにつながりません。アナログで考えたことを、何らかの形でデジタルの文章にまとめて、それをブログ記事にする必要があります。

アナログで考えたこととブログ記事との間の距離は遠いので、油断していると、アナログで考えたことは、アウトプットに結実しません。

これも大きなデメリットです。

3.アナログで考えるメリットを活かし、デメリットを消すための対策

(1) 基本的な考え方:「アナログでの思考を、Evernoteに集め、生産につなげる」仕組み

さて、以上のメリットとデメリットを踏まえて、アナログで考えるメリットを活かし、デメリットを消すための対策を考えます。

解決すべき課題は、デメリットの4つです。

  • a.思考の過程や成果が散逸するおそれがある
  • b.文字を書くスピードが遅い
  • c.思考の種がそこにない
  • d.アナログはアウトプットまでの距離が遠い

また、デメリットを解決すると同時に、アナログで考えるメリットを活かすことも意識する必要もあります。

これらを考えると、基本的な考え方としては、「アナログでの思考を、Evernoteに集め、アウトプットにつなげる」仕組みを作る、というものがよいと思います。

(2) 「アナログでの思考を、Evernoteに集め、アウトプットにつなげる」仕組み

a.アナログで思考する仕組み

(a) 場所を絞る

まず、思考の過程や成果を散逸させないため、また、思考の種をできるかぎりアナログにも用意しておく、というために、アナログで思考する場所を絞ることが有効です。

具体的には、アナログノートをひとつ用意して、アナログでの思考の全部を時系列でそこに書いていく、ということです。

(b) 文章にこだわらない

次に、文字を書くスピードが遅いという課題を克服するため、アナログでの思考は、文章にこだわらないことが大切です。つまり、単語とか図・表とかを使って考える、ということです。

これは、同時に、「Evernoteでは使えないツールを使える(色・図・二次元)」というアナログで考えるメリットを活かすことにもつながります。

b.Evernoteに集める仕組み

アナログでの思考を散逸させないための本質的な解決策は、アナログでの思考のすべてをEvernoteに集める、ということです。

Evernoteに集める仕組みは、次の2つを併用しています。

(a) めぼしいものは、その都度、Evernoteに取り込む

まず、めぼしいものを、その都度、Evernoteに取り込むようにしています。使うのは、スマートフォンのカメラです。アナログノートの該当ページをスマートフォンのカメラで撮影して、その画像をEvernoteに保存します。

Evernote公式クライアントのドキュメントカメラ機能を使うと、きれいに撮影できます。

これをすると、昼休みに書いたノートをもとに、夜寝る前にブログ記事を書く、ということを実現できます。

(b) ノートを1冊全部書ききったら、スキャンする

また、アナログノートを1冊全部書き切ったら、全部をスキャンし、Evernoteに保存しておきます。

アナログノートには、時系列でいろんなことがぐちゃぐちゃに入っています。でも、この段階では、分類は考えず、そのままの順番で、スキャンしてEvernoteに保存します。手間を増やさないためです。

ばらばらにしてScanSnapなどでスキャンし、アナログノート本体はシュレッダーにかけてしまうのが、いちばん楽かなと思っています。(ただ、こうすると、見開きを再現するのが多少面倒です。これは、今後の課題です。)

c.アウトプットにつなげる仕組み

アナログノートをEvernoteに取り込みさえすれば、アウトプットにつなげることは、そんなに難しいことではありません。必要なのは、アナログノート経由でEvernoteにやってきた思考の断片と、Evernoteで生まれた思考の断片を、区別しないで一緒に扱う、ということだけです。

たとえば、このブログ記事は、アナログノート経由でEvernoteにやってきた思考の断片を育てて形にしたものです。いったんEvernoteに取り込んでしまえば、その後の仕組みは同じです。

4.「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか」

(1) 「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか」を、再び考える

以上、(Evernoteで考えることと比較して)アナログで考えることにはどんなメリットとデメリットがあるのかと、メリットを活かしてデメリットを解消するにはどんな仕組みを作ったらよいのだろうか、ということを考えました。

このテーマは、少し前に集中的に考えていた「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか」ということと通じます。

「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか?」の「はじめに」

少し時間が空いてしまいましたが、再び、「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか」を考えたくなりましたので、ぼちぼち考えていきます。

(2) 『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』を再読しよう

また、アナログでの思考とEvernoteでの思考との違いや、アナログの思考をEvernoteに集める仕組みとは、まさに、以前読んだ『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』のテーマです。(書籍のタイトルからして、そのものです。)

最初に『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』を読んだとき、私はかなり大きな衝撃を受けました。

アイデアの「畑」と「地層」:『ハイブリッド発想術』読書メモ(「なぜ、私は、思考するツールとして、Evernoteを使うのか」番外編)

しかし、このときの私は、ハイブリッドよりもむしろ、Evernoteだけに集約することのメリットを追究していました。そのため、当時の私は、アナログノートとのハイブリッドという部分を、若干軽視していたように思います。

そこで、改めて、『Evernoteとアナログノートによるハイブリッド発想術』を再読することにします。

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