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トレーニング可能な能力は、実は、もっと多い。

公開日: : 最終更新日:2013/06/12 仕事の方法論

1.仕事がすごくできる人を目の前にすると、天賦の才だと思いがち

仕事がすごくできる人、という人は、存在します。人前で話すのも上手で、交渉も上手で、プレゼンテーションには熱があり、新しい企画をどんどん思いつき、事務処理もそつがない、という人は、実際に存在します。

そんな人を目の前にして、その人のすごく仕事ができるところを目の当たりにすると、私は、ついつい、この人には天賦の才が与えられているんだな、と感じてしまいます。生まれつきの天賦の才だから、まあ、自分とは別人種の人なんだな、と思ってしまいます。

2.すごくできる人のすごいスキルの秘訣を、聞いてみた

私のまわりには、そんな仕事がすごくできる人が、ふたり、存在します。男性がひとりと女性がひとりです。彼・彼女と一緒に仕事をすると、ちゃっちゃか物事が前に進むので、私は、彼・彼女と一緒に仕事をするのが好きです。

先日、たまたま彼・彼女と私との3人で飲む機会があって、盛り上がった勢いで、彼・彼女の、すごいスキルの秘訣を聞いてみました。ストレートに、「どんな経緯でそんなすごいスキルが身についたのか。」と。

彼と彼女の仕事のスタイルはけっこう違いますし、得意なことも違うのですが、私の質問に対する彼の答えと彼女の答えは、びっくりするほど共通していて、要するに、一言でまとめることができます。それは、「トレーニングして身につけた。」ということでした。

その答えを聞いて、私は、びっくりしてしまいました。彼のプレゼン力も、彼女の事務処理スピードも、彼の企画力も、彼女の交渉力も、彼の飲み会盛り上げスキルも、彼女の上司を気分よくさせるスキルも、全部、トレーニングして身につけたんだ、ということでした。

びっくりした私が、「そんなことをトレーニングによって身につけることができるのか?」と尋ねたら、彼と彼女は、ふたりそろって、「そんなの当たり前だ。トレーニングによって身につかないスキルなんてない。」と答えました。

3.トレーニング可能な能力は、実は、もっと多い

(1) スポーツや音楽のスキルは、トレーニングによって上達する

たとえば、会社の同僚と一緒にテニスをしにいって、彼が上手にテニスをしたら、私は、彼はテニスをしっかり練習したことがあるんだな、と思います。彼にはテニスの天賦の才があって、自然とテニスがうまくなったんだな、とは思いません。

たとえば、学校の友人が上手にピアノを演奏したら、私は、彼女はピアノをしっかり練習したことがあるんだな、と思います。彼女にはピアノの天賦の才があって、自然とピアノがうまくなったんだな、とは思いません。

つまり、スポーツや音楽のスキルは、トレーニングによって上達する、ということを、私は、当然のこととして捉えています。

(2) 仕事のスキルも、トレーニングによって上達する

仕事ができる人2名との会話を通じて、仕事ができる人の仕事スキルも、スポーツや音楽のスキルと同じなんだろう、と感じました。天賦の才があって自然と高いスキルが与えられたのではなく、ある時期に意図的にトレーニングすることで、自覚的に、ひとつひとつスキルを鍛えた結果として、仕事がすごくできる人になっているだろう、ということです。

考えてみれば当たり前なのかもしれないのですが、私にとっては、画期的な発見です。今後は、仕事がすごくできる人を目の前にしたら、この人は、どんなトレーニングをして、どんなスキルを鍛えてきたんだろう、と考えてみようと思います。

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