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Evernoteを整理する3つの目的「検索を補助」「だけ&もれなく一覧表示」「頭と心を整える」

公開日: : Evernote

1.どうやってEvernoteを整理するかを決めるために、なんのためにEvernoteを整理するかを考える

ここ1ヶ月くらい、Evernoteの整理を再考しています。ノートブックとスタックをどう分類するか、どんなタグを使いどのような階層にまとめるか、どんな検索条件を作って保存するか、ショートカットに何を登録するか、目次ノートをどう使うか、などを考えているのですが、なかなか考えがまとまりません。

考えがまとまらない原因は、Evernoteを整理する目的があいまいだからです。これまで、私は、「どうやってEvernoteを整理するか」を悩んでいるだけで、「なんのためにEvernoteを整理するか」を考えていませんでした。

「Evernoteを整理する」ことは、手段です。手段は、達成したい目的によって変わります。「Evernoteを整理する」という手段のあり方を決めるには、「なんのためにEvernoteを整理するか」という目的を考える必要があります。

そこで考え、いまのところの結論を出しました。

私がEvernoteを整理する目的は、「検索を補助」、「だけ&もれなく一覧表示」、「頭と心を整える」の3つです。

順番に説明します。

2.Evernoteを整理する3つの目的

(1)「検索を補助」するためにEvernoteを整理する

a.検索すれば見つかる

私は、Evernoteの中から見つけたいノートを探すとき、基本的には、検索します。ノートブック一覧やタグ一覧からノートを探すのではなく、検索窓に検索条件を適当に入力して、ノートを検索します。

Evernoteは、検索すれば、たいてい、見つけたいノートを発見できます。事前にノートブックに分類したり、タグをつけたりしなくても、検索すれば、見つけたいノートを発見することができます。

b.整理は、検索を補助する

ノートブックに分類することやタグをつけることは、見つけたいノートを発見できるようにしておくために、必須ではありません。

でも、だからといって、「検索すればいいんだから、見つけたいノートを発見するために、ノートブックに分類することやタグをつけることはまったく無駄だ。」というわけではありません。検索によって見つけたいノートを発見するためにも、事前にノートブックに分類したり、タグをつけたりすることは、役に立ちます。

というのは、Evernoteの検索は、ノートブックやタグを検索条件として使えるからです。あらかじめノートをノートブックに分類し、ノートにタグをつけておけば、「特定のノートブックに含まれるノート」や「特定のタグがついていないノート」といった検索条件を使うことができます。

つまり、ノートを探すときは検索、という方針をとっているとしても、ノートブックへの分類やタグの付与といったEvernoteの整理をすれば、検索を補助することができます。「検索を補助」することが、Evernoteを整理する目的のひとつめです。

(2)「(あるカテゴリのノート)だけ&もれなく一覧表示」するためにEvernoteを整理する

a.Evernoteの中には、いろんなカテゴリのノートが保存されている

私は、Evernoteの中に、いろんなカテゴリのノートを保存しています。

ブログ記事の原稿は、全部Evernoteで書いています(Evernote×ブログ記事。すき間時間を活用してブログ記事を栽培する方法)。子どもの成長は、「Evernote子ども成長記録ノート」として、Evernoteにしまっています(我が家で大活躍!子育てを彩る、Evernote子ども成長記録ノートの作り方と共有方法)。毎日の日記もEvernoteですし、Toodledoの完了タスク情報を蓄積して電子業務日誌にしていまし(【Toodledo×IFTTT×Evernote】電子業務日誌を自動的に作成する)、大学で担当している講義の進行メモや講義記録も、Evernoteに保管しています(Evernote×大学の講義(2) 講師という立場で、Evernoteをどう使っているか)。最近では、読書メモもEvernoteにためるようにしました(Evernoteに読書経験のすべてを蓄積するとっかかりとして、ToodledoとIFTTTを使う)。

b.「だけ&もれなく一覧表示」の要請

このように、Evernoteの中にいろんなカテゴリのノートが入っている中で、しばしば、特定のカテゴリに属するノートを確認したい、と感じることがあります。

このとき、私が求めているのは、次の2つです。

ひとつめは、その特定のカテゴリに属するノートだけを表示させたい、ということです。子ども成長記録ノートを見てほっこりしているときに、完了タスクログの電子業務日誌を目にして仕事を思い出すことは望みません。

ふたつめは、その特定のカテゴリに属するノートをもれなく表示させたい、ということです。ブログ記事の原稿を書くときは、書きかけの原稿を全部一覧で眺めて、その中から、書き進めたい原稿を選びたいと思います。

c.「だけ&もれなく一覧表示」のために、Evernoteを整理する

しかし、この2つを、検索だけで実現することは、不可能です。

Evernoteの検索機能は優秀なので、うまく検索をすれば、特定のカテゴリに属するノートの大部分を一覧表示させることはできるでしょうし、検索結果として表示されるノートの大部分を特定カテゴリに属するノートだけに絞ることもある程度はできると思います。でも、特定のカテゴリに属するノート「だけ」を「もれなく」一覧表示するのは、検索だけでは不可能です。

では、どうすれば、「だけ&もれなく一覧表示」を実現できるでしょうか。これを可能にするのは、あらかじめノートをノートブックに分類するかand/orあらかじめノートにタグをつけておく、ということです。これをしなければ、特定のカテゴリに属するノートだけをもれなく一覧表示することはできません。

つまり、特定のカテゴリに属するノートについて、「だけ&もれなく一覧表示」することが、Evernoteを整理する目的のふたつめです。

(3)「頭と心を整える」ためにEvernoteを整理する

a.Evernoteを整理すると、頭と心がすっきりする気がする

Evernoteを整理すると、しばしば、頭や心がすっきりします。

たとえば、デフォルトノートブックに、100を超えるノートが保存されているとします。ウェブクリップもあればメール転送によるノートもあり、FastEverで投げ込んだメモもあれば、スキャンした名刺もあるとします。

これらのノートひとつひとつに対して、内容を追記し、タグをつけ、ノートブックに分類するとします。さらに、いくつかのノートをマージし、目次ノートを作り、場合によってはゴミ箱に入れます。

これらのことが、Evernoteを整理する、ということです。

これらEvernoteの整理をして、デフォルトノートブック内のノート数を0にすることができれば、デフォルトノートブックがすっきりすると同時に、自分の頭と心もすっきりします。

b.頭と心を直接整えることはできないから、頭と心をEvernoteに出して、Evernoteを整理する

このときに起きていることは、気のせいかもしれません。でも、気のせいではないのかもしれません。

頭と心がぐちゃぐちゃしているなあと感じて、頭と心を整えたい、と感じることがあります。でも、頭と心は物ではありません。目で見ることも手で触ることもできません。そのため、頭や心を直接整えることはできません。

でも、頭や心の中のものを外に出せば、その外に出したものを整理することができます。そして、このメカニズムがどんなものかはよくわからないのですが、頭や心から外に出したものを整理をすれば、間接的に、頭や心の中が整理される、という効果が生じます。

Evernoteを整理すると、頭と心がすっきりするのは、このメカニズムが働いているからです。Evernoteは、第2の脳です。Evernoteの中に保存されているたくさんのノートは、ある意味、自分の頭や心の中を外に出したものです。そのため、Evernoteのノートを整理すると、間接的に、頭や心の中を整理することができます。

c.「頭と心を整える」ことを自覚的に目的として設定して、Evernoteを整理する

Evernoteを整理すれば、間接的に、頭と心を整えることができます。これは、結果として間接的に生じる効果です。でも、この効果を自覚的に目的として設定することもできます。

そこで、私は、「頭と心を整える」ことを、Evernoteを整理する目的のみっつめとしました。

3.なんのためにEvernoteを整理するかが明確になったら、どうやってEvernoteを整理するかに光が差した

私は、なんのためにEvernoteを整理するのか。今回この文章を書いたことで、おそまきながら、これが明確になりました。

  1. 検索を補助するため
  2. 特定のカテゴリーのノートだけを、もれなく一覧表示するため
  3. 間接的に、頭と心を整理するため

という3つです。

目的が明確になったら、「どうやってEvernoteを整理するか」という手段のあり方も、光が差してきました。少し前に考えた「フロー・ストック・アーカイブ」という分類も踏まえ(フロー、ストック、アーカイブ。Evernote情報処理システムに収納する情報の分類。)、近いうちに、Evernoteの整理が落ち着きそうです。

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    彩郎 @irodraw 
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